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米中外相 国防相連続会談 首脳会談への布石か

2025/09/11
更新: 2025/09/11

ルビオ国務長官は9月10日、中国共産党(中共)の王毅外相と電話会談を行い、7月にマレーシアで開催された会談の議題を継続して協議した。これは、ヘグセス米国防長官と中共の董軍国防相の電話会談に続き、同じ週内に実施された米中間のもう一つの高官級対話である。外部からは、両国の首脳会談に向けた準備の一環と見られている。

米国務省のトミー・ピゴット首席副報道官は声明で、「ルビオ国務長官は、複数の二国間問題についてオープンかつ建設的な対話を維持することの重要性を強調した。両者はまた、クアラルンプールでの会談の延長として、グローバルおよび地域の問題についても議論した」と述べた。

中国外務省は声明で、王毅が会談中、「米中は協力して前進すべきだ」と述べ、両国首脳の戦略的指導と重要な合意を堅持する必要性を強調したと発表した。王毅はまた、台湾問題について米国側に「慎重な言動」を求めた。

中共外務省は、今回の電話会談を「タイムリーかつ必要であり、成果を上げた」と評価し、「首脳外交」が米中関係を主導する役割をさらに果たすべきだと強調した。

今年7月のマレーシアでのASEAN地域フォーラム期間中、ルビオ氏と王毅は対面で会談を行い、双方は当時、会談を「積極的かつ建設的」と評していた。

ルビオ氏は当時、トランプ米大統領と習近平の会談の可能性が「高い」と述べていた。しかし、ヘグセス氏とルビオ氏の最新の声明では、トランプ氏と習近平の会談の可能性には触れられていない。

ルビオ氏と王毅の電話会談の前日には、ヘグセス氏と董軍が初めてのビデオ通話を行った。双方は衝突を求めない姿勢を強調したが、台湾問題や南シナ海問題では依然として明確な意見の相違が存在する。

ヘグセス氏は、アメリカがインド太平洋という「最重要地域」において重大な利益を有しており、これらの利益を断固として守ると明言した。

今年5月末から6月初旬にシンガポールで開催された「シャングリラ対話」においても、ヘグセス氏はアメリカが中共との衝突を求めていないと述べつつ、明確な立場を示した。「アメリカは紛争を挑発せず、他国を征服したり屈辱を与えたりする意図はない。しかし、この重要な地域(インド太平洋)から締め出されることはなく、盟友やパートナーが脅迫や威嚇を受けることも許さない」と語った。

経済貿易の面では、米当局者が複数のメディアに対し、トランプ氏が9月9日、EU当局者に対し、中国に対して最大100%の関税を課すよう促したと明らかにした。これは、ロシアのプーチン大統領への圧力の一環とされている。

中国とインドは、ロシアの石油の主要な購入国であり、モスクワがウクライナ侵攻を続ける中、両国の購買行動はロシア経済を支える重要な要因と見られている。

陳霆