自民党に所属しながら高市早苗総裁に投票しないとする「造反議員26人」を列挙した怪文書が永田町で出回り、15日にかけて自民党議員らが相次いで否定や抗議の発信を行った。この怪文書は首相指名選挙を念頭にした内容で、党内外に波紋を広げている。
文書は、臨時国会で行われる首相指名選挙をめぐって自民党内から26人の「造反議員」が出るとし、その名前と選挙区を列挙したうえで、四つの投票シナリオを記載している。その中では「自民党の170票に対し、造反26人が公明党・立憲民主党支持に回れば、斉藤鉄夫公明党代表が首相に選出される」とする内容まで含まれていた。
この文書をめぐり、立憲民主党の有田芳生衆院議員が自身のX(旧ツイッター)に当該画像を添付し、「これは流れている怪文書。実際にはさらに進んでいる」と投稿したことから、拡散が一気に広がったとみられている。
これに対し、名前を挙げられた自民党議員からは否定や抗議の投稿が相次いだ。国光文乃衆院議員は「意味のない偽情報や政争に明け暮れている暇はない。責任政党として政策をしっかり進める」と強調。岩田和親衆院議員は「 根拠のないSNS情報に振り回されないよう」と呼びかけた。鬼木誠衆院議員も「私に関する偽全く根も葉もない情報で、そんなことは絶対ない」と明言し、牧島かれん元デジタル相も「根拠不明で、あり得ないこと」と断言した。
小野田紀美参院議員は「造反なんてありえないのに、あらぬ疑いをかけられた方々がこうやっていちいち否定しないといけない状況自体が一致団結に水を差す」と述べ「怪文書に反応していてはきりがない」と冷静な対応を呼びかけた。
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