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メキシコシティでZ世代主導の抗議デモ 犯罪と腐敗に数千人が声を上げる

2025/11/16
更新: 2025/11/16

メキシコシティで15日、数千人の若者たちが街頭に繰り出し、犯罪の増加や腐敗、無罪放免の問題に抗議した。このデモは主に1990年代後半から2010年代初頭に生まれた世代、つまりZ世代(Genertion Z)と呼ばれる若者たちが組織したものだ。

最初は平和的な行進だったが、国家宮殿周辺で警察と衝突が起き、100人以上の警察官が負傷し、20人以上が逮捕された。メキシコの大手新聞Milenioの報道によると、参加者は「腐敗と暴力犯罪の無罪放免にうんざりしている」と語っている。

Z世代の抗議運動では、日本の漫画『ワンピース』の海賊旗(麦わら海賊団のジョリー・ロジャー)がグローバルなシンボルとして使われている。メキシコでも多くのワンピースの海賊旗が見受けられた。

デモはメキシコ中部のミチョアカン州ウルアパン市長カルロス・マンゾ氏の暗殺事件をきっかけに広がった。マンゾ氏は先週、銃撃を受けて死亡した。この事件は、麻薬カルテルによる暴力が深刻化しているメキシコの現実を象徴している。

メキシコシティの市民安全局のデータでは、参加者は約1万7000人に上った。参加者たちは政府宮殿に近づこうとし、警察は催涙ガスを使って対応。現場は混乱した。

今年、世界のいくつかの国でZ世代の抗議運動が起きている。たとえば、9月のネパールでは、政府がソーシャルメディアを禁止したことにZ世代の若者たちが反発した。デモは腐敗や縁故主義への不満も含み、複数の死者と負傷者を出し、結局首相のK.P.シャーマ・オリ氏が辞任した。ガーディアン紙によると、禁止令は9月4日に発令され、わずか数日で全国的な暴動に発展した。

メキシコのデモはまだ政府の大きな変化を引き起こしていないが、若者たちの声は広がりを見せている。