台湾有事 中国共産党と自由主義国家の対立が鮮明に

2026/01/03
更新: 2026/01/03

中国共産党が台湾周辺で大規模な軍事演習を実施したことを受け、台湾海峡をめぐる緊張が再び高まっている。これに対し、日本、アメリカ、欧州連合(EU)、台湾といった自由主義国家・地域は、武力による一方的な現状変更に強い懸念を示し、平和と安定の維持を訴えた。一方、中国共産党は国際社会の反応を「内政干渉」と退け、軍事行動の正当性を主張している。台湾海峡をめぐる対立は、もはや地域紛争の域を超え、自由主義秩序と権威主義体制の衝突という性格を強めつつある。

日本政府は、中国軍による今回の演習について、台湾海峡の緊張を高める行為であるとして中国側に懸念を伝達し、対話による平和的解決を求める立場を改めて示した。外務省は、台湾海峡の平和と安定が日本のみならず国際社会全体にとって重要であるとの認識を明確にしている。

アメリカも同様の姿勢を示した。米国務省は、中国による軍事活動や威圧的言動が不必要に緊張を高めていると指摘し、自制と対話を強く求めた。台湾海峡の平和と安定を支持し、武力や威圧による一方的な現状変更に反対するという立場は、一貫している。

EUもまた、台湾海峡の安定に「直接的な利益」を有すると明言した。欧州対外活動庁は、武力や威圧による現状変更に反対し、すべての当事者に自制と対話を求めている。台湾海峡が国際的な主要海上交通路であり、その不安定化が欧州経済や安全保障にも波及するとの認識が背景にある。

台湾側は、今回の演習を単発の出来事としてではなく、長期的な脅威の一環として受け止めている。頼清徳総統は、中国の行動が権威主義的拡張と威圧のエスカレーションにほかならず、地域の安定に深刻な不確実性をもたらしていると警鐘を鳴らした。

まず軍事力を用いた威圧的行動が先行する中国共産党の言説は多くの国から批判されている。台湾海峡は日本やヨーロッパを含む国際社会の安全保障と経済活動に直結する海域であり、その安定は一国の「内政」に還元できる問題ではない。自由主義国家が中国共産党の主張を受け入れないのは、この国際的現実を踏まえた判断である。

タス通信などの報道によると、ロシアのラブロフ外相は、高市早苗政権下での防衛費増額などを念頭に「日本の指導部は軍事化を加速しようとしている」と述べている。米国防総省の報告書が示すように、中国共産党とロシアは、国際情勢に関する認識や主張を共有し、合同軍事演習の頻度・規模・複雑性を拡大させてきた。

台湾海峡をめぐる緊張の高まりは、中国共産党の軍事的威圧が既成事実化されるか否かをめぐる試練である。中国共産党の横暴に対し、国際社会がどのような連携と意思を示すのか。台湾海峡は、21世紀の国際秩序の行方を映し出す鏡となりつつある。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます