2025年中国、庶民は給与未払い・工場閉鎖で苦しむ一方、特権階級はイヤリング事件や海外豪遊で浪費。年金格差27倍、抗議45%増の社会崩壊兆候。中共統計の虚偽と沈黙の恐慌が2026年爆発を予感させる。
庶民が生活に苦しむ背景には、中国経済の長期的な低迷と、中国共産党(中共)財政の逼迫がある。中共当局は統計上の体面を保つため、財政負担を下層と地方へ転嫁しており、その結果、一般市民のみならず公務員や教師、医療関係者といった政府部門内の人々も影響を受けている。
SNSで爆発する生活苦の叫び:教師・看護師の証言
中国のSNS「微信」や「抖音」などには、各地から生活苦を訴える声が相次いで投稿されている。
遼寧省瀋陽市の政府部門職員・趙さんは「今月は社会保険も住宅積立金も納付されていません」と述べた。教育システムに携わる劉さんも「遼寧ではすでに5か月間、成果給が支給されていません。蘇家屯区政府の財政は逼迫しています」と語った。
湖北省潜江市で非常勤講師を務めていた孫さんは、「7月に政府部門に採用されましたが、これまで一銭も支給されていません」と訴えた。大連市の劉さんも「教師の『五つの保険と一つの積立金』が何年も滞納されています」と話した。
山東省の看護師は抖音に動画を投稿し、「私たちは5月から給料が支給されず、半年間で半月分しか支払われていません」と明かした。そのうえで「最近では、わずかな給与がさらに減り、同僚の中には300元(約6700円)台しか受け取っていない人もいます」と訴えた。
江西省の病院で勤務している看護師は「自分でガーゼを買うことは珍しくない」とコメントを残した。江西省の県級政府職員・王さんによると、地元政府は2025年6月の内部会議で「住宅積立金と年末成果給は時期を見て支給する」と記していたものの、具体的な時期は明示されなかったという。
工場閉鎖と失業急増、上海オフィス空室化の現実
政府部門でさえこのありさまである以上、庶民の暮らしはさらに厳しい。
広東省のネットユーザーは「昨日まで働いていた工場が突然閉鎖され、社長が逃げた」と語った。上海市静安区の会社員・王さんは「ビジネスセンターの入居率が急落し、失業者が増えている」と述べた。
「浦東新区の張江サイエンスシティで働いていたが、いまは無職だ」と話す上海在住の銭さんは、「多くのオフィスビルがほぼ空室状態です」と語った。湖北省に戻った若者も動画で「都市では生き残れず、村でも耕す土地がない」と訴えた。
一方、中国人民大学の研究者・許莘氏は「若者が働きたくない、向上心を持たないといった現象は、長期的な構造変化の結果である」と分析した。同氏は「“隠れた人口層”が生まれており、彼らは労働も消費もせず、統計にも現れない」と警鐘を鳴らした。
許氏はさらに、「真の社会の断絶とは、誰かが怒りを爆発させることではなく、音もなく社会から消えていくことだ」と指摘した。
一方、庶民の困窮が深まる中でも、当局による統制は強化されている。2025年9月以降、中国各地では賃貸住宅の実名登録を義務づけ、公安システムと連動させる動きが拡大した。広東省の住民は「生きるだけで届け出が必要になった」と不満を漏らした。ネット監視業務に関わる匿名の人物も「禁止用語リストの更新を毎日受け取っている」と証言した。
一方で、中共が発表する統計データは経済悪化にもかかわらず「安定」している。評論家らは「中共の統計には虚偽が連鎖しており、現実と乖離している」と指摘する。第一財経の報道によると、一部の地方都市では「買単輸出」によって輸出データが水増しされているという。
山東省の経営研究者・彭氏は「実態に反してデータを改ざんし、業績をよく見せようとする役人がいる。最も危険なのは、数字はいくらでも偽装できても、人々の生活の糧は偽造できないことだ」と警告した。
地方金融にも不安が広がっている。安徽省の農村信用組合職員は匿名で「現金を自宅に戻す人が増えている。沈黙の恐慌が進行している」と明かした。ネット上でも銀行への不信が高まり、「預金が消えるのでは」と恐れる声が相次いでいる。
「格下げ消費」と社会不安
中国本土では現在、庶民の間で支出を抑える「格下げ消費」が広がっている。中国銀聯消費ビッグデータセンターによると、全国のオフライン消費は7か月連続で前年を下回った。業界データでは、飲食業の廃業率が新規開業を大きく上回っている。
上海市内でアパレル店を営む店主は「かつて週末に2万元(約45万円)売れたが、今では2千元(約4万5千円)にも届かない」と嘆いた。杭州のカフェ経営者も「店を開くのは命懸けの賭けになった」と語った。
こうした中で、「結婚しない」「子どもを持たない」若者が増加している。民政部の統計によると、2025年第3四半期までの結婚登録件数は約398万組にとどまり、2008年以来の最低記録となった。ネット上では「結婚も出産もしないことが唯一の抵抗だ」との声も見られる。
情緒崩壊と社会的爆発
経済的困窮が続くなか、情緒的に崩壊する人々も増えている。報道やSNSの記録によれば、2025年以降、中国各地で刃物事件や車両突入などの凶悪事件が相次いでいる。
米人権団体「フリーダム・ハウス」傘下の監視プロジェクト「異言網」の分析では、2025年第3四半期の抗議・集団行動は前年同期比45%増の1392件に達した。抗議の主体は労働者から村民まで多岐にわたる。
社会心理学の研究者は「一部の事件には社会への復讐という傾向が強まっている。単独で、スローガンもなく、限界を超えた感情が爆発している」と分析した。さらに「予見不能で対話も通じない情緒の崩壊こそ、統治にとって最も深刻な危険である」と警告した。
特権階級の贅沢と庶民の窮状の対比
注目すべきは、中国のすべての人々が同じ苦境にあえいでいるわけではないという点である。
一般庶民が日々を必死に生き延びようとする一方で、中国共産党特権階級による腐敗と浪費が強烈な対比をなしている。以下に、2025年に注目を集めた特権に関する事例をいくつか挙げる。
1. 特権階級の腐敗事例:黄楊鈿甜イヤリング事件
中国の女優・黄楊鈿甜(ホアンヤン・ティエンティエン) が、母親のイヤリングを着けて撮影した写真をSNSに投稿したことが発端だった。
写真を見たネットユーザーが宝石の屈折光を分析し、「これは本物であり、高価な宝飾品に違いない」と指摘したことから、母親の豪華な服飾が注目を集めた。やがて「父親はかつて公務員で、汚職による不正蓄財ではないか」との批判が殺到し、世論が過熱した。
当局はその後、「イヤリングは模造品であり、ネット上の推測は誤り」と発表したが、間もなく黄楊鈿甜の父親が「違法な商行為の疑いで立件調査中」となり、火に油を注ぐ結果となった。
現地メディアは、「本質的な問題はイヤリングの真偽ではなく、官僚層の腐敗の深刻さと、高額な消費に対する民衆の極度の敏感さにある」と指摘した。わずか一組のイヤリングでさえ、国民的な怒りと不満を呼び起こす時代になっていることを象徴する出来事だった。
2. 広西「証明書女」事件:権力濫用とダブルスタンダード
広西チワン族自治区・防城港市で、ベンツの車を運転していた女性が狭い道路で白い長城車と行き合い、口論になった。すると長城車から降りた侯某某という女性が「行政執行証」を掲げ、「あなたがバックしなさい」と命じた。
事件がネット上で拡散すると、地元当局は「該当女性は公務員ではなく、その証明書は夫のものである」と説明した。防城港市警察も行政処罰決定書を公表し、処理結果を明らかにした。
しかし、ネット上の分析によれば、警察が公開した文書には「証明書女」とされた女性の個人情報(証明書番号・住所など)は伏せられていた一方で、メルセデスベンツの持ち主の氏名とナンバーは完全に開示されていた。
この不均衡に対し、ベンツの所有者は「明らかに不公平な対応だ」と抗議したが、警察は取り合わなかったという。こうした対応に対して、ネット上では次のような批判が噴出した。
「公職者か否かにかかわらず、この処理は不当だ」「ダブルスタンダードがあからさまだ」「力のある者だけが守られる社会だ」といった声である。
評論家の一人は、「この女性が実際に公職者だったかどうかは問題の核心ではない。その傲慢な行動が、中国社会に根深く存在する権力崇拝と権力濫用の実像を映し出した」と指摘した。一般人の間に広がる“権力への恐怖心”を浮き彫りにした事件だった。
3. 海外での特権的豪遊事件
オーストラリアの報道によると、楊蘭蘭という若い女性が高級車ロールス・ロイスを運転し、シドニーの富裕層地区で飲酒運転の末、逆走して事故を起こし、他人に重傷を負わせた。
事件が明るみに出ると、ネットユーザーらは彼女の身元を追跡し、その生活ぶりを次々と暴いた。
調べによると、楊蘭蘭は高級住宅に住み、ブランド品に囲まれた暮らしを送り、ロールス・ロイスとメルセデスベンツの車2台を所有していたという。
この情報が拡散されるにつれ、「背後に中国の特権層とのつながりがあるのではないか」との噂も飛び交ったが、真偽は依然として明らかにされていない。
評論家は、「この事件が示したのは、海外に逃避した特権層の派手な浪費と、国内でくすぶる民衆の怒りとの隔たりである」と述べた。詰まるところ、透明性の欠如こそが、人々の不信と陰謀論を助長しているという。
4. 年金格差 27倍の衝撃
統計によれば、政府機関の退職者の平均月額年金は約6千元(約12万円)であるのに対し、都市・農村住民向け養老保険を受け取る人のうち95%を占める農村高齢者の月額年金はわずか220元(約4400円)にとどまる。実に27倍に及ぶ格差である。
さらに、都市・農村住民の基礎年金最低基準は123元(約2460円)であり、2025年3月の全国両会(全人代・政協)後にわずか20元(約400円)引き上げられ、143元(約2860円)となっただけだった。
これに対してネット上では、「これほどの金額でどうやって基本的な生活を維持できるのか」との疑問が殺到した。
中国には現在、約1億7千万人の高齢者が都市・農村住民養老保険を受け取っている。しかし、政府部門の年金受給者との格差はあまりに大きく、庶民の不満は高まる一方である。
経済評論家の一人は、「このような構造的格差を中共当局が放置すれば、社会の安定は維持できない」と警告した。
腐敗した特権構造と、生活の底であえぐ庶民との落差が、中国社会の根本的なゆがみを浮き彫りにした。
ある評論家は、「このままの状況が続けば、2026年は極めて不安定な一年になるだろう」と指摘している。
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