中国で化粧品ブランド撤退相次ぐ 著名30社超が市場から姿消す

2026/01/09
更新: 2026/01/09

中国の化粧品市場で、国内外ブランドの撤退が相次いでいる。2025年には複数の国際ブランドおよび中国ブランドが、中国でのオンライン公式ストアを閉鎖したほか、百貨店などの実店舗カウンターを撤去するなど、事業縮小や撤退の動きが広がった。

2026年1月1日、フランスのスキンケアブランド「フィロルガ」は、中国最大のECサイト天猫の公式ストアで、1月末をもって営業を終了すると発表した。フィロルガは米コルゲート傘下のブランドで、閉店理由については「経営戦略の見直し」と説明している。現在、同ストアでは注文を受け付けていない。

化粧品業界メディア「聚美麗」の集計によると、2025年に中国市場でオンライン販売の停止や実店舗カウンターの撤去、または事業撤退を発表した化粧品ブランドは30社を超える。スキンケア、メイクアップ、パーソナルケアなど、幅広い分野に及んでいる。

元販売担当者の王嘉嘉氏は大紀元に対し「ここ数年、外国ブランド化粧品の中国での売れ行きは明らかに鈍っている」と話す。

「かつては高級スキンケアブランドのリピート率が高く、価格への抵抗感も少なかったが、今は状況が違う。購入頻度を下げる常連客も増え、より価格の安い代替商品に切り替える人もいる」

聚美麗の調査では、撤退した国際ブランドのうち、日本・韓国系ブランドが約8割を占めた。多くが天猫や越境ECサイトでの販売を終了し、百貨店カウンターも縮小または撤去している。一方、欧米ブランドの撤退は比較的少なく、主に低価格帯のメイクアップ分野に集中していた。中国での事業年数が短く、販売ルートは主にオンラインに限られていた。

中国国内ブランドでも同様の動きがみられ、2025年には約17のブランドが事業停止や販売を終了を発表した。大手グループの非中核ブランド、医療研究と共同開発をうたうブランドや中小規模のブランドが中心で、多くが公式発表を通じて閉店を告知している。

王氏は店舗への来店客数が減少すると、ブランド各社はまずコスト削減に動くと語った。

「百貨店カウンターの人員を削減し、またはカウンター撤去するか、それでもオンラインの売り上げが持ちこたえられなくなると、閉店に踏み切る」

実際、閉店前から新商品の投入が途絶えていたブランドも少なくなかったという。

こうした閉店の動きは、天猫や京東などのECサイトで顕著になっており、「営業停止」「注文不可」と表示される店舗が増えている。店舗ページだけが残り、商品を購入できない状態の例も多い。

2025年12月には、ヤクルト本社グループのパーソナルケアブランド「Yakult」が、天猫国際の公式ストアで越境EC事業を終了すると発表し、中国市場での販売を取りやめると明らかにした。

広州市民の程さんは、この1年で同様のケースは珍しくなく、海外スキンケアブランドがECサイトから次々と姿を消していると話した。

程さんによると、空のページだけが残っていたり、検索しても出てこなかったりすることもある。次に買おうと思ったときには、すでに店がなくなっていることも多い。最近では、閉店告知のスクリーンショットを見ても「またか」と受け止めるようになったという。

大手化粧品メーカーの決算資料からも、中国市場の変化がうかがえる。資生堂は2025年上半期決算で、中国およびトラベルリテール事業の売上高が前年同期比12.4%減少したと明らかにし、中国の消費動向が業績に影響していると説明している。

沈越