かつて「斬首」発言をした大阪駐在の中国総領事 長い間 公の場に姿を見せず

2026/01/09
更新: 2026/01/09

高市早苗首相の発言に対して「斬首論」を発信し物議を醸した後、中国共産党(中共)駐大阪総領事の薛剣は、公の場に姿を見せていない。8日、大阪で開催された新春会を欠席し、ここしばらく公の場から遠ざかっている。

親中系の団体である「大阪府日本中国友好協会」と「日中経済貿易センター」は、1月8日に大阪で新春会を開催したが、中共駐大阪総領事の薛剣は欠席し、代わりに駐大阪副総領事の方煒が出席した。ただし、方煒も会場で挨拶は行わなかった。

今回の薛剣の欠席は新春会に総領事を派遣するという従来の慣例を破るものでもあった。「朝日新聞」は、主催者の話として「中国側からは薛剣欠席の理由について説明はなかった」と報じている。中共駐大阪総領事館の関係者は「総領事は最近、日中関係の問題で心労が重なっている。理由はあなた方も分かっているはずだ」と述べたという。

公開資料によると、薛剣は1968年7月生まれ、江蘇省淮安出身で、外交部アジア司副司長を務めた経歴を持つ。2021年11月から駐大阪総領事に就任し、大使クラスの肩書きを有している。

昨年11月7日、高市首相は衆議院予算委員会で、中国共産党が台湾に対して海上封鎖や武力行使を行った場合、日本の「存立危機事態」に該当する可能性があると述べ、日本が集団的自衛権を行使し得るとの認識を示した。これは現職首相として初めて「台湾有事」と日本の安全保障との直接的な関係を明確に指摘した発言であった。

これを受けて薛剣は、「朝日新聞」の関連報道を引用し、「あのように勝手に踏み込んでくる汚れた首は、ためらうことなく斬り落とすべきだ。覚悟はできているのか」と書き込み、怒りの絵文字を添えた。

薛剣の投稿は瞬く間に波紋を広げ、「高市首相に対する殺害予告とも解釈し得る、極めて悪質な内容だ」と批判を浴びた。11月9日夕方までに、当該投稿は削除された。

薛剣の「斬首」発言は、日本政界に衝撃を与え、複数の国会議員が「極度の憤り」を示した。前外務副大臣で衆議院議員の松原仁は、X(旧ツイッター)で、ウィーン条約に基づき薛剣を国外退去処分とするよう、国会で繰り返し政府に求めてきたと投稿した。

この騒動以降、薛剣は公の場に姿を現しておらず、元日に駐大阪総領事館の公式サイトを通じて管轄地域の華僑に向けた新年の挨拶を発表したのみである。以前はSNSで活発に発信していた薛剣のXアカウントも、昨年12月3日に数件の投稿を再投稿した後、沈黙している。

その後、中国外交部の報道官は、薛剣の投稿について「個人的な言論」と述べるにとどまり、高市早苗首相の台湾に関する発言を批判する姿勢を強め、両国関係の緊張は一段と高まっている。