中共系メディア記者拘束 チェコでスパイ法初適用

2026/01/23
更新: 2026/01/23

チェコ警察は1月22日、17日に中国共産党(中共)の情報機関と関係を持っていた疑いのある人物を拘束したと発表した。捜査には、チェコの防諜機関および対テロ警察が関与している。拘束された人物は、外国勢力のために無許可で活動した罪で起訴された。

その後、ニュースサイト「セズナム・ズプラービ(Seznam Zpravy)」は、複数の関係者の話として、拘束されたのは中共の官製メディア「光明日報」のプラハ駐在記者、楊藝明で、チェコで正式に登録された記者だったと報じた。

また、別のニュースサイト「デニークN」も、拘束された人物は中国籍で、チェコ政界の関係者に関する情報を収集していたと伝えた。主に、政治家と台湾との交流や訪問の詳細に関する情報を集めており、活動の一部はチェコ国外で行われていたという。

楊は、2025年2月に施行されたスパイ行為関連法に基づき起訴された初のケースとなり、最高で5年の禁錮刑を科される可能性がある。

この事件について、プラハ高等検察庁はコメントを出しておらず、中共のプラハ大使館もコメント要請に応じていない。

「セズナム・ズプラービ」は、事件に詳しい独立した3人の関係者が楊氏の身元を確認したと報じている。関係者によると、楊はチェコおよびスロバキアの一部政治家と接触し、諜報活動を目的として情報収集を行っていたとされる。

本件では、刑事訴訟の過程で初めて明らかになった防諜機関や警察による監視の詳細が含まれており、注目を集めている。

同サイトは、楊がこれまでに発表してきたインタビュー記事を分析した結果、対中姿勢が比較的友好的で、EUの対中政策の主流とは異なる立場の政治活動家を意図的に選んで取材していたと指摘している。

さらに、楊の活動はチェコよりもスロバキアで広範だったとみられ、親ロシア的な発言を行うヨーロッパ議会議員に直接接触し、価値観を捨て、中露に接近すべきだとする主張を伝えていたという。

中国の対外影響力に詳しいシノプシス研究所の専門家、マルティン・ハラ氏は、この事件について「驚くことではない」と述べ、「『光明日報』は中共にとって最も重要な新聞の一つで、同紙の元編集者が、海外駐在記者は最大で半数が情報要員だと明かしている」と指摘した。