中共衛星の軌道が判明 日米基地上空を高頻度で通過1日60回

2026/03/16
更新: 2026/03/16

最新の軌道解析データによると、中国共産党(中共)軍が偵察目的で運用している「遥感(ヤオガン)」シリーズなどの衛星群が、日本上空を約10分に1回という極めて高い頻度で通過していることが判明した。

読売新聞が報じたところによると、特に日米の軍事拠点が集中する地域での監視が顕著であり、2025年12月の分析では、米海軍の横須賀基地(神奈川県)周辺を1日平均約60回、佐世保基地(長崎県)周辺を約48回通過していた。わずか2時間の間に10基もの衛星が集中して飛来するケースも確認されており、自衛隊や米軍の艦艇の出港といった動的な動きが、ほぼリアルタイムで把握される「常時監視」に近い状態にあるという。

中共がこれほどまでに監視を強化している背景には、台湾有事などを念頭に置いた「接近阻止・領域拒否(A2/AD)」戦略の確立がある。アメリカの戦略国際問題研究所(CSIS)のレポートによると、中共軍は宇宙からの監視網を大規模なセンサーネットワークとして活用し、太平洋に進出する米空母などを迎撃するための「目」として機能させているという。

米宇宙軍の報告によると中共の宇宙能力は急速に拡大しており、2025年11月時点で軌道上の衛星数は1301機を超え、そのうち510機以上が偵察・監視(ISR)能力を備えている。

この増大する脅威に対し、日本政府は2025年7月に「宇宙領域防衛指針」を策定し、宇宙空間を「作戦領域」と位置づけた。防衛省ガイドラインによると防衛省は航空自衛隊を2027年度までに「航空宇宙自衛隊」へと改称する方針であり、宇宙の監視を担う部隊も、現在の「宇宙作戦群」から「宇宙作戦団(2025年度末予定)」さらには将官を指揮官とする「宇宙作戦集団(2026年度末予定)」へと段階的に格上げ・拡充される。

また、2026年度には日本初のSDA衛星を打ち上げ、他国の不審な衛星による接近活動などを軌道上から直接監視する計画だ。

日本は移動目標のリアルタイム探知を実現するため、多数の小型衛星を連携させる「衛星コンステレーション」の構築を急いでいる。2026年2月、防衛省は三菱電機、スカパーJSAT、三井物産などの民間企業連合と整備・運営に関する契約を締結している。

このプロジェクトには、小型SAR衛星を担当するSynspectiveやQPS研究所、および唯一の光学画像プロバイダーであるアクセルスペースといったスタートアップ企業も参画しており、それぞれの専門技術を組み合わせることで、日本周辺の監視頻度を劇的に向上させることを目指している

日本の宇宙安全保障は、日米同盟の深化によっても支えられている。その象徴が、日本の準天頂衛星「みちびき」に米宇宙軍のSDAセンサーを搭載する「QZSS-HP(ホステッド・ペイロード)」プログラムだ。

米宇宙軍によると2025年2月には米国のセンサーを搭載した「みちびき6号機」の打ち上げに成功し、軌道上での観測を開始した。また、横田基地には「在日米宇宙軍(USSF-J)」が配置されており、日本の宇宙部隊と緊密な調整・情報共有を行っている。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます