イラン国営テレビの英語放送「プレスTV」は25日、匿名のイラン政府当局者の話として、米国が提示した停戦案をイランが拒否し、独自の5項目からなる逆提案を示したと報じた。AP通信が伝えた。米国とイスラエルによるイランへの共同軍事作戦は同日で26日目に入っており、停戦交渉の行方は不透明さを増している。
同当局者は「戦争の終結時期はイラン自身が決める」と述べ、イラン側の条件が満たされることが前提だと主張した。中東地域での攻撃も継続する構えを示した。
逆提案の5項目は①イラン当局者に対する暗殺作戦の停止②対イラン戦争を再発させない仕組みの構築③戦争賠償④敵対行為の全面終結⑤ホルムズ海峡に対するイランの主権行使で、特に戦争賠償とホルムズ海峡の支配権は米側が受け入れる余地が乏しいとみられる。同紛争は既に世界のエネルギー供給に波及しており、海峡の管理問題は国際的な焦点となっている。
これに先立ちAP通信は同日、パキスタン政府当局者2人の話として、米国がパキスタンを仲介してイラン側に15項目の停戦提案を伝達していたと報じた。提案には制裁解除、民生用原子力協力、イラン核計画の後退措置、国際原子力機関(IAEA)による査察、ミサイル制限、ホルムズ海峡の航行の自由の確保などが盛り込まれたという。
イラン高官は同日、ロイター通信に対し、この提案がパキスタン経由でテヘランに届いたことを認めた。今後交渉が本格化する場合、パキスタンかトルコが交渉の場となる可能性にも言及した。
米側は当初、まず1か月間の停戦を実現し、その間に主要議題で段階的な合意を目指す構想だったことも24日までに明らかになっている。
イランの拒否を受け、米下院のジョンソン議長は、イランは米国が中東で進める兵力増強を深刻に受け止めるべきだと警告「戦争は最終段階に入りつつあり、目標はおおむね達成された」との認識を示した。
国連のグテーレス事務総長は米国とイスラエルに軍事作戦の早期終結を求め、イランにも湾岸諸国への攻撃停止を要求した。
エジプトのアブデルアティ外相は、交戦各方の立場を接近させる外交努力を続ける考えを表明。トランプ米大統領の和平構想を支持し、イランとの交渉開始に期待を示した上で「緊張がエスカレートする状況下で真の勝者はいない」と強調した。
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