ドイツの高級車ブランド、ポルシェは中国市場で事業の縮小を続けている。ポルシェ中国は最近、4か所のポルシェセンターが販売代理店としての業務、または販売業務を終了すると明らかにした。中国での納車台数も4年連続で減少しており、2026年第1四半期の中国市場での納車台数は前年同期比でさらに2割減少した。
中国メディア「界面新聞」によると、ポルシェ中国は6月30日、山東省済寧市、江蘇省淮安市、広西チワン族自治区南寧市興寧区のポルシェセンターが同日付で販売代理店としての業務を終了したと明らかにした。また、安徽省蕪湖市のポルシェセンターは7月31日に販売業務を終了する。
ポルシェ中国によれば、これらの店舗では業務調整後もアフターサービスは継続する。同社は、市場環境の変化や自動車産業の転換がもたらす課題に対応するため、中国の販売網をさらに再編していくとしている。
ポルシェ中国のアレクサンダー・ポリッヒ最高経営責任者(CEO)は以前、コスト削減策を継続し、販売網の縮小や中国市場向け専用モデルの投入などを通じて、中国事業を調整していく考えを示していた。界面新聞によると、ポルシェの中国でのディーラー数は、かつての150店舗から2025年には114店舗に減少しており、2026年には80店舗まで縮小することを目指しているという。
ポルシェの中国事業縮小は、充電マップにも表れている。ポルシェ中国はこれまでに、自社で整備した充電マップを2026年3月1日から順次停止し、専用充電サービスも同時に終了すると発表している。関連報道によれば、ポルシェは中国で高出力DC急速充電ステーションを約200か所整備しており、1か所あたりの建設費は120万〜200万元に上る可能性がある。
店舗再編と同時に、ポルシェの中国販売は低迷が続いている。ポルシェの公式データによると、2025年の世界販売台数は27万9449台で、前年比10%減少した。このうち中国市場での納車台数は4万1938台で、前年比26%減となり、4年連続の減少となった。2026年第1四半期の中国市場での納車台数は7519台で、前年同期比21%減だった。
財務面でも、ポルシェの収益力は大きく低下している。2025年の売上高は362億7千万ユーロで、前年比9.5%減少した。営業利益は2024年の56億4千万ユーロから4億1300万ユーロに減少し、下落率は92.7%に達した。営業利益率も14.1%から1.1%に低下した。
ポルシェの店舗縮小は、中国本土の自動車消費が低迷する中で進んでいる。中共当局の発表によると、2026年5月の社会消費品小売総額は4兆1090億元で、前年同月比0.6%減少した。このうち自動車関連の小売額は3309億元で、同16.1%減だった。1〜5月では、自動車関連の小売額は前年同期比11.8%減少した。
業績の大幅な悪化について、ポルシェ側は約39億ユーロの特別費用を要因としている。主な内訳は、製品戦略の見直しと事業規模の最適化に伴う費用が約24億ユーロ、電池関連事業に伴う追加費用が約7億ユーロ、アメリカの関税による影響が約7億ユーロである。
中国自動車流通協会傘下の乗用車市場情報連席会のデータによると、2026年5月の中国本土の乗用車小売販売台数は151万台で、前年同月比22.1%減少した。今年に入ってからの累計販売台数は709万9千台で、前年同期比19.5%減だった。このうち、5月の高級車販売は16万台で、前年同月比20%減少した。
ポルシェ以外の高級車ブランドも、中国市場で圧力に直面している。中国メディアによれば、メルセデス・ベンツの2026年第1四半期の中国販売台数は前年同期比27%減少した。BMWは今年初め、31車種の小売希望価格を引き下げ、一部車種では値下げ幅が20%を超えた。ジャガー・ランドローバーも、2026会計年度第3四半期の中国での小売販売台数が前年同期比で減少した。
ディーラー側の負担も表面化している。中国メディアによると、今年上半期、中国本土の高級車ディーラーでは閉店事例が相次いだ。ベンツの店舗が突然営業を停止し、オーナーが購入済みのメンテナンスパッケージを利用できなくなるといった問題も起きている。
中国市場で苦戦しているのは、高級車ブランドに限らない。シュコダは、中国市場での新車販売を2026年半ばまで継続した後、中国での新車販売を停止すると発表している。日産自動車は2024年、江蘇省常州市にある合弁乗用車工場を閉鎖した。ホンダの中国販売は5年連続で減少しており、生産能力の稼働率も低い。さらに、中国でのガソリン車生産能力を追加削減する方針だと報じられている。これに先立ち、広汽フィアット・クライスラーは破産し、中国生産のジープも販売を終了した。
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