CIA長官「中国の技術台頭は窃取と模倣」

2026/07/20
更新: 2026/07/20

米中央情報局(CIA)のジョン・ラトクリフ長官はこのほど、中国共産党(中共)の経済と科学技術の台頭について、西側技術の窃取と模倣、さらに国家補助に大きく依存していると指摘した。専門家は、北京当局による模倣や闇市場を通じた入手ルートが断たれれば、基礎的なイノベーションを欠く中国の「ハイテクバブル」は崩壊に直面する恐れがあるとみている。

ラトクリフ氏は7月15日、ペンシルベニア州で開かれた国防・イノベーションサミットで、中国の経済と技術の台頭は、国家補助に支えられた外国の先端技術の模倣によって進められてきたと述べた。そのうえで、米国政府は中共が決定的な技術的優位を得ることを阻止しなければならないと警告した。

同氏は「中国のモデルは、奪い、複製し、市場を置き換えるというものだ。西側の技術や西側企業が開発した技術を盗み、それをコピーし、国家が補助金で支える。彼らはそれを非常に巧みにやっている。盗み、複製し、国家が支援する。これが彼らの成功モデルだ」と述べた。

時事評論家の高子檀氏は、「中共の体制下では、人の創造性が大きく抑圧されている。非常に優秀な若い学生や技術を持つ人材であっても、体制の中では力を十分に発揮できない。上司や幹部に成果を奪われることもあり、何らかの成果を上げれば、かえって圧力や弾圧を受けることもある。こうした体制上の制約により、中国は多くの先端技術分野で成果を出しにくくなっている」と指摘した。

台湾国防安全研究院の沈明室研究員は、中共が西側のハイテク技術を主に窃取と模倣によって得てきたことは、もはや目新しい話ではないと指摘する。中国の科学技術や軍事技術は、こうした路線を歩んできたという。

台湾国防安全研究院の沈明室研究員は「例えば、中国のJ-20戦闘機は米国のF-22戦闘機に非常によく似ている。J-35も米国のF-35を想起させる。現在開発中のH-20爆撃機も、米国のB-2爆撃機を意識したものだ。こうした露骨な技術窃取や模倣は、すでに新しい話ではなく、各国が強い警戒感を示している」と語った、

沈明室氏はさらに、中国の大型旅客機C919もエアバス社の機体を模倣したものだとし、EV技術もテスラの技術を取り込んだものだと指摘した。中国はこうした技術を得た後、中共による国家支援に加え、安価な労働力と低コストを利用し、低価格で海外市場に進出している。その結果、西側諸国が基礎科学や教育を通じて長年蓄積してきた成果を、中共が短期間で取り込んでいる形だ。

沈明室氏は「西側諸国は、自国の研究開発成果や科学技術を守るため、さまざまな保護措置を取らざるを得なくなっている。しかし保護を強めれば強めるほど、中共はスパイ活動や買収、外国人材の取り込みを通じて技術を得ようとする。「千人計画」のような形で人材を集め、技術を獲得してきた。防ぐのが極めて難しい状況だ」と指摘した。

ラトクリフ氏は、中国が技術面でリードすれば、米国にとって深刻な脅威になると警告した。「中国はあらゆる分野で米国と競争している。もし中国が技術面でわれわれに対する優位を得れば、それは本当に問題となる。われわれは、そのような事態を絶対に許してはならない」

台湾の捜査当局は今年6月末、米スーパー・マイクロ・コンピューターの台湾事務所と、関連する別の2社を強制捜査した。これらの企業は、米国の輸出規制に違反し、エヌビディアの高性能AIチップを中国に販売した疑いが持たれている。これに先立ち、関係者3人の勾留が認められていた。

米商務省のケスラー商務次官は7月14日、連邦下院の公聴会で、テクノロジー調査会社TechInsightsの推計として、2024年にファーウェイがペーパーカンパニーを通じ、TSMCが製造したAIチップ約300万個を入手したと述べた。

沈明室氏は「中国が闇市場や密輸を通じて高性能チップや先端技術を入手できないようにすれば、あるいは米国が厳しい制裁措置によって中共の科学技術産業を制裁・抑制すれば、中国が積み上げてきた経済成長や外貨収入は深刻な影響を受ける。そうなれば、中国経済は後退し、技術バブルは崩壊するだろう」との見方を示した。

沈明室氏は、中国では基礎教育や技術教育の蓄積が十分ではないと指摘する。ハイテク分野での模倣や高性能チップの密輸ルートが断たれれば、中国と世界の先端技術との差はさらに広がり、現在の発展モデルも大きく制限されることになるという。