中国 「工場の街」でも仕事がない 宿代払えず公園や橋の下へ

駅や公園で若者が雑魚寝 中国・広東で失業者あふれる現実

2026/08/12
更新: 2026/08/12

中国で仕事を求める人が集まってきた広東省。長年、多くの出稼ぎ労働者を引き寄せてきたこの地域で、異変が起きている。

仕事が見つからず、駅や公園で夜を明かす若者が目立つようになっている。

7月29日、中国有数の工業都市・広東省東莞市にある常平東駅で、多くの若者が駅の床に横になって眠る様子がSNSに投稿された。

その光景に、「中国の不景気はここまで深刻なのか」と驚く声が上がり、ネット上で議論を呼んでいる。

東莞は、広州と深圳の間にある「工場の街」。電子機器や衣料品などの工場が多く、地方から仕事を求めてやって来る人も多い。

その街で今、働きに来た若者たちが駅を寝床にしている。

投稿には「駅の向かいの公園にはもっといる」「駅なら雨をしのげるだけまだいい」といった書き込みも寄せられた。

深圳でも状況は似ている。

日雇いの仕事を探す人が集まる三和人材市場の周辺でも、歩道や階段で夜を明かす人が少なくない。中には、1泊15元(約300円)の簡易宿泊所さえ利用できない人もいるという。

「深圳に来て5日たったが、仕事が見つからない」「このままでは自分も公園で寝ることになりそうだ」。そんな切実な声もSNSに上がっている。

食費に困り、スマートフォンを売る若者もいる。中古スマホを買い取ろうと女性配信者が指定された場所へ向かうと、待っていたのは橋の下で暮らす若い男性だった。男性は日雇いで食いつないでいたが金が尽き、「今一番困っているのは、食べる金がないこと」と明かしている。

かつて「世界の工場」と呼ばれ、仕事を求める人が集まってきた広東省。

その広東で今、働きに来た若者が仕事を見つけられず、寝る場所にも困っている。

中国経済の厳しさは、統計の数字だけではない。駅や路上で夜を明かす人々の姿にも、はっきりと表れている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!