日本企業や研究機関が高度な専門性を持つ外国人材を確保できるよう、政府は早ければ今年度中にも、高度人材ポイント制の年収基準を引き上げる方向で検討している。制度全体の基準も厳格化し、個人の技能や専門性をより重視する方針だ。
「日経アジア」が8月14日に報じた。出入国在留管理庁は、永住許可についても新たな要件を設ける方針で、申請者には原則として日本の世帯平均年収以上の収入を求める案などを検討している。
出入国在留管理庁は8月4日、早ければ10月にも関連するガイドラインを改定すると発表した。改定では、国益に関する基準を明確化するほか、永住許可の審査も厳格化する。
高度外国人材には、最長5年の在留期間が与えられ、配偶者の就労も認められるなどの優遇措置がある。法務省はポイント制を採用しており、学歴、年収、年齢、職歴などを点数化して評価する。日本語能力なども加点対象となる。
70点以上を取得した外国人は、在留資格「高度専門職1号」を取得でき、5年間の在留が認められる。その後、一定の要件を満たせば「高度専門職2号」に移行でき、在留期間は無期限となる。
また、80点以上の場合、永住許可申請に必要な在留期間は、原則10年から1年に短縮される。
現行のポイント制、見直しへ
政府は2012年に高度人材ポイント制を導入したが、その後、大規模な見直しは行われていない。この間、物価や賃金が上昇しており、現在の水準に合わせた制度の見直しが必要となっている。
現行制度では、例えば29歳以下で年収400万円の場合、年収に応じて10点が加算される。
政府は現在、年収基準の引き上げに加え、一部の加点項目の縮小や、加点基準そのものの見直しを検討している。
これまで各省庁の要望を受け、加点項目は年々増えてきた。審査を迅速化するため、今回の見直しでは利用頻度の低い項目を削除する案も検討されている。
入管当局からは、外国の専門資格や申請者の業務に関連する研究実績など、一部の項目は確認に時間がかかり、審査の長期化につながっているとの指摘も出ている。
政府は今回の見直しについて、審査の効率化が目的だとしている。外国人材を企業や研究機関のイノベーションの源泉と位置づけ、高度外国人材の受け入れを進めている。
現在、日本には「高度専門職1号」の在留資格を持つ外国人が約3万人いる。
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