動画は本物でも、編集次第で意味はまるで変わってしまう。
2026年10月初め、中国の大手官製メディア「中国日報網」が公開した16秒の動画が、情報操作だとして批判を浴びた。
動画に登場するのは、イスラエルのベングビール国家安全保障相。パレスチナ人受刑者に対し、女性や子供まで殺すと脅しているかのように紹介された。
動画は複数の中国官製メディアに転載され、ネット上で怒りが広がった。
ところが、ネットユーザーが61秒の元動画を発見。実際には、1996年のバス爆破テロに関与したとされる受刑者に対し、女性や子供を含む犠牲者を殺害したことを非難する場面だった。
つまり、「女性や子供を殺す」という脅迫ではなく、「女性や子供を殺した」という非難だったというのだ。
中国日報網は、この受刑者が重大なテロ事件に関与したという背景を省き、まるで何の罪もないパレスチナ市民が脅されているかのように編集。さらに、閣僚が「パレスチナの女性や子供を殺すと脅迫した」という説明まで付け加えていた。
こうした発言の意味をねじ曲げる動画編集に批判が殺到し、中国日報網は問題の動画を削除した。
この件をめぐり、中国のネット上では「国民が海外の元動画を見られないと思ったのか」「これがネット規制の意味だ」と皮肉る声が相次いだ。
中国では海外サイトへのアクセスが厳しく制限されている。今回、動画の内容を疑問に思い、元動画を探して確かめる人がいなければ、官製メディアが切り取った16秒の映像を、多くの人がそのまま事実だと信じていたかもしれない。
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