「東洋のマドンナ」と呼ばれた香港の大スター、アニタ・ムイ(梅艶芳)さんの遺骨が盗まれ、約3カ月たった今も見つかっていない。遺族は情報提供を呼びかけている。
アニタ・ムイさんは、1980~90年代に絶大な人気を誇った香港を代表する歌手・女優。28枚のアルバムと45本の映画を残し、華麗なステージと高い演技力で一時代を築いた。2003年、40歳の若さで亡くなった。
遺骨は香港のランタオ島(大嶼山)にある宝蓮寺に安置されていた。
今年7月18日、墓参りに訪れたファンが、納骨場所の扉を固定するネジが緩み、骨壺がなくなっていることに気づいた。家族は直ちに警察に通報したが、約3カ月たっても発見には至っていない。
10月10日、ムイさんの63回目の誕生日にあたるこの日、遺族は国際ファンクラブを通じて緊急声明を発表。目撃情報やドライブレコーダーの映像の提供を呼びかけた。
ムイさんの遺骨が納められていた納骨壇には、写真も本名もなく、幼い頃の愛称「珠女」だけが刻まれ、生年月日と命日も旧暦で記されていたという。遺族は、ムイさんが静かに眠れるよう、あえて目立たない形で遺骨を安置していた。
実は香港では、著名人の遺骨が盗まれる事件は今回が初めてではない。過去には映画監督の劉家良さんや実業家の向華勝さんの遺骨も盗まれ、身代金を要求される事件が起きている。
今回の事件も金銭目的なのか、それとも別の動機があるのか。亡くなって23年。今も多くのファンに愛され続ける歌姫が、死後までこんな目に遭うとは。ファンにとっても、あまりにつらい事件となっている。
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