中国共産党が「中国は素晴らしい」と宣伝すれば、誰だって疑いの目を向けるだろう。では、アメリカ人が同じことを語ったら? いま米国で、中国を絶賛する反戦団体の活動と、その背後に浮かぶ巨額の資金網が注目されている。
米国の反戦団体「コードピンク(CodePink)」は、中国各地を巡る12日間のツアーを実施している。
参加者は中国共産党の革命史や発展成果を見学。団体の共同創設者メデア・ベンジャミン氏は現地から「傘や自転車を放置しても盗まれない」と中国の治安を絶賛し、「中国は私たちの敵ではない」と訴えた。
注目されているのは、団体を支援する米国人富豪ネビル・ロイ・シンガム(Neville Roy Singham)氏だ。
上海在住の同氏は中国共産党の支持者として知られる。米FOXニュースによると、コードピンクを含む複数の非営利団体に計2億7800万ドルもの資金を提供してきたという。
米司法当局は現在、同氏の資金ネットワークを調査している。ただし、刑事起訴には至っておらず、団体側も中国政府の指示を受けていることを否定している。
米シンクタンク「ジェームズタウン財団」のマシュー・ジョンソン(Matthew Johnson)上級研究員は、中国共産党が米国の非営利団体などを利用し、世論や政策に影響を与えようとしていると議会で警告した。
中国共産党が自ら宣伝すれば警戒される。だが、同じ言葉をアメリカ人が語れば、受け取る側の印象は変わる。
中国共産党の影響力は、もはや中国人の声だけで広がるわけではない。外国人の言葉を通じて、知らぬ間に世界の世論に入り込んでいく。その巧妙さこそが、今回の問題の怖さだ。
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