簗和生(やな かずお)農林水産相は10月14日、高市早苗首相に大臣の辞表を提出した。各種報道機関が報じた。昨年10月に高市政権が誕生して以来、所属閣僚が不祥事によって途中で辞任するのは今回が初のケースとなる。
先月17日に始動したばかりの第2次高市改造内閣にとっては、発足からわずか1か月未満での主要閣僚の離脱となり、今後の政権運営に冷や水を浴びせる格好となった。
報道によると、簗氏は記者団に対し、これ以上の国会審議の遅延や混乱を招くことは本意ではない旨を辞任の動機として語った。
ことの発端は、簗氏が過去の自民党地方会合において、自身への支援を見送った首長が統治する自治体に対し、道路整備の予算「大幅にカットした」と言及していた問題だ。先月末の週刊誌報道で明るみに出て以降、「国費の配分を恣意的に扱っている」との非難が与野党を問わず噴出。今月5日に発言を取り消して陳謝したものの、批判の火の手は収まらなかった。
さらに追い打ちをかけたのが、衆院選の最中に自身の陣営が支持者を無料のシャトルバスで送迎していたとする公選法違反(利益供与)の疑惑だ。国会答弁において簗氏は、バス運行の事実は認めながらも適法性を語っていたが、野党側からの追及は厳しさを増していた。
こうした事態を受け、高市首相も14日午後の衆院予算委員会で、簗氏の一連の釈明について「国民が納得できる水準の説明が全くなされていない現状は極めて遺憾だ」という趣旨の見解を示していた。
野党側が参院への問責決議案提出を視野に徹底抗戦の構えを崩さない中、国会機能のマヒを未然に防ぐため、自ら身を引く形で早期の幕引きを図ったものとみられる。
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