アメリカが中東地域で軍事展開を大幅に強化する中、地域の緊張が一段と高まっている。イランの最高指導者ハメネイ師は2月1日、アメリカが攻撃に踏み切れば、地域戦争に発展する恐れがあると警告した。一方、トランプ米大統領は、現時点でイランはアメリカと真剣な協議を行っていると述べ、アメリカの次の行動は交渉の結果次第になるとの認識を示した。
1日、イスラエル南部のエイラート港に停泊していたアメリカ海軍の駆逐艦1隻が紅海へ進出した。今回の配備は、アメリカとイランの緊張が高まる中、アメリカが中東における軍事力を増強しているさなかに行われた。現在、米軍は同地域に駆逐艦6隻、航空母艦1隻、沿岸戦闘艦3隻を展開している。
ハメネイ師は1日、アメリカがイランを攻撃すれば地域紛争を引き起こす恐れがあると改めて強調した。また、国内で続く抗議活動について「クーデター」だと表現し、当局による弾圧はさらに強化するのではないかとの懸念が広がっている。
トランプ氏はこれに先立ち、アメリカが軍事行動に踏み切ることを避けるためには、イランが①核兵器を放棄すること、②抗議者の殺害を停止することが必要だと、明確に伝えていた。
アメリカに拠点を置く人権活動者通信社の最新報告書によると、イランの抗議活動に関連した死者数は6713人に上る。一方、ノルウェーのイラン人権団体は、死者数はすでに2万5千人を超えている可能性があるとした。
EUは1月29日、流血を伴う弾圧を主導しているとして、イラン革命防衛隊をテロ組織に指定した。これに対し、イラン国会議長は2月1日、報復措置としてヨーロッパ各国の軍隊をテロ組織に指定したと発表した。
緊張が高まる一方で、アメリカとイランの双方は、外交交渉による問題解決の意思を示している。
トランプ氏は「満足のいく合意に達することができるかどうかを見極めている。イランが核兵器を持たないという内容だ。そうすべきだが、彼らにそれができるかは分からない。ただし、彼らは我々と対話している。しかも真剣にだ」と述べた。
イランの一部メディアは、イラン軍が2月1日と2日にホルムズ海峡で実弾演習を行う計画だと報じていたが、イラン当局は1日、これを否定し、事実ではないと述べた。
トランプ氏は1日、フロリダ州のマール・ア・ラーゴで、ダン・スカビノ大統領次席補佐官の結婚式に出席した。その際、ハメネイ師の「地域戦争」発言について問われ、次のように語った。
「なぜ彼がそう言わないのか。そう言うのは当然だろう。だが、われわれは現地に世界最大規模で最強の艦艇を配備しており、距離も近い。数日以内に合意に至ることを期待している。もし合意に至らなければ、彼の言葉が正しかったかどうかが分かるだろう」
複数の関係筋によると、トランプ氏はイランに対するさまざまな選択肢を検討しており、その中にはイランの治安部隊に対するピンポイント攻撃も含まれているという。
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