アメリカ在住の人権弁護士、陳光誠氏が、日本在住の元中国共産党(中共)中央テレビ記者・王志安を名誉毀損で提訴した。訴訟は2月10日、東京地裁で審理される予定だ。
陳氏は6日、X上で声明を発表し、2025年12月24日に東京地裁に王志安を提訴し、虚偽の情報による誹謗中傷を理由に3億3千万円の損害賠償を求めたことを明らかにした。裁判所はすでに訴えを正式に受理し、2026年2月10日の開廷を決定している。
発端は2025年8月、王志安がYouTube上に投稿した動画で、「陳光誠氏は失明しておらず、視力は正常だ」と繰り返したことにある。
陳氏は声明の中で、王の動画は編集や概念のすり替えによって、自身の失明の真実性を疑わせる内容となっており、人格そのものを否定するだけでなく、長年にわたるすべての公共的活動の根拠を覆すものだと指摘した。さらに、その動画がインターネット上で拡散し続け、自身は長期的なレッテル貼りによる攻撃を受けていると訴えた。
陳氏は約5か月間、あえて公の反論を控えた。その目的は、時間の経過によって事実が明らかになり、人々自身が判断することにあったという。同氏は意見の違いや立場の論争は許されるが、医学的に証明可能な事実を否定し、さらに継続的に中傷する行為は、もはや言論の自由ではなく、違法な誹謗だと述べた。
中国語番組「中米対標」の分析によると、原告側の弁護戦略は政治や立場論争には踏み込まず、一点に絞って争うことだという。それは、この件に「事実に反する虚偽の陳述」があったかどうかである。
失明が医学的に証明可能であり、王志安の主張が虚偽であると立証されれば、日本の法制度では名誉毀損に該当し、「言論の自由」の保護対象とはならない。
番組の司会者は、原告側弁護士の指摘として、この動画が視聴者に対し、陳氏が障害を偽装し、国際社会の同情を不当に得ているかのような印象を与えかねず、名誉に対する極めて深刻な損害をもたらしていると紹介した。
賠償額を3億3千万円と高額に設定した理由について、司会者は三つの理由を挙げた。
第一に、王志安は中国語圏で大きな影響力を持ち、問題の動画の再生回数がすでに48万回を超え、影響範囲が広いこと。
第二に、動画の内容が陳氏の人格や人生の根幹を直接攻撃するもので、精神的被害が極めて重大と見なしていること。
第三に、高額な賠償請求自体が抑止効果を持ち、言論の自由には限界があり、虚偽や中傷には責任が伴うという一線を示す意図があることだ。
司会者は、今後、日本の裁判所で双方が長期にわたり争う展開になると述べた。
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