犯罪者より官僚の方が多い。
中国の監獄で起きた異変について、複数の体制内部の関係者が本紙に明らかにした。
関係者の話では、中国各地で汚職摘発を受けた官僚の収容が急増し、監獄や拘置施設が逼迫しているという。現場では「これまでにない規模」との声もあり、体制内部で大きな変化が起きている可能性がある。
こうした受刑者は現場で「党内囚徒(党内処分を受けて収監された者)」と呼ばれている。
複数の関係者によると、2025年末ごろから過去の案件をさかのぼって調べる動きが強まり、2026年に入ってからは山東省や河南省などで、退職した幹部や国有企業の元幹部を含む大量の関係者が拘束された。
拘置後は短期間で裁判が行われ、そのまま刑務所に送られるケースが増えている。判決後に控訴する例も少なく、何らかの合意のもとで処理されている可能性が指摘されている。
また、捜査の重点は通常事件から汚職へと移り、摘発は広い範囲に及んでいるという。当局の統計でも、逮捕や有罪判決の件数は増加傾向にあり、従来は1年以上かかることもあった汚職事件の審理が、現在では半年から1年未満で終わる例が増えている。
ただ、こうした処分がすべて純粋な犯罪によるものとは限らないとの見方もある。体制内部の力関係や派閥の変化が影響し、いわば「立つ側を誤った」ことで失脚するケースも含まれている可能性がある。さらに、財政難の中で官僚が保有する資産を回収する目的も重なっているとの分析もある。
その結果、収容施設は限界に近づき、一部では収容方法の調整も行われているという。今回の動きは、単なる反腐敗にとどまらず、体制の再編につながる可能性も指摘されている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。