米国下院の 米国下院中国問題特別委員会 はこの日、最新の報告書を発表し、中国共産党(中共)が制裁を回避するため、複雑な違法ルートを通じて原油を調達している実態を明らかにした。報告によれば、中共はペーパーカンパニー、中国の製油所、さらに追跡が困難な「影のタンカー船団」などを利用し、イラン、ベネズエラ、ロシア から原油を購入しているという。また、マレーシア 沿岸ではタンカー同士による「船対船(STS)」の積み替えが行われ、原油の出所を偽装して制裁を回避していると指摘されている。
一方、大量の原油を積み、中国の 青島市 へ向かう予定だったクウェートのタンカーが、ドバイ 港で攻撃を受け火災が発生した。幸いにも乗組員に死傷者は出なかったが、この事件は国際社会の大きな関心を集めており、地域の安全保障だけでなく、世界のエネルギー供給網にも潜在的な衝撃を与える可能性がある。
クウェート石油公社 は31日の声明で、大型タンカー「サルミ」が現地時間31日未明、ドバイ港外の停泊区域でイランのミサイル攻撃を受け炎上したと確認した。船には24人の乗組員が乗っていたが、けが人は出なかったという。
このタンカーは当初、青島へ向かう予定で、4月20日に到着する見込みだった。同日、もう一隻のギリシャ貨物船「ローマ・エクスプレス号」も、サウジアラビア 沖で不明の飛翔体による妨害を受けたが、こちらも死傷者はなかった。これは米国とイランの衝突が始まって以来、イランが湾岸地域の商船を直接攻撃した最新の事例となる。
時事評論員の李林一氏は次のように指摘した。
「イランは湾岸地域で誰を攻撃し、誰を攻撃しないかは自分たちが決めるというメッセージを示そうとしている。もう一つの目的は、政治的に ドナルド・トランプ 大統領に対抗することだ。双方はまもなく交渉に入る可能性があり、イランとしては交渉でより多くのカードを得るための行動だろう」
米国防総省 は最近、今後数日が中東情勢の決定的な局面になると警告している。また、イランが合意に応じなければ爆撃によって対応する可能性を示唆しており、イランに対し ホルムズ海峡 の開放を求めている。
専門家は、今回攻撃されたタンカーが青島へ向かう予定だった点について、偶然であったとしても、中国のエネルギー供給網の脆弱性が明らかになったと指摘している。
作家で民主中国陣線の盛雪副主席は次のように述べた。
「これは中共にとって非常に大きな経済的打撃だ。ホルムズ海峡から出てくるエネルギーと石油は、中国経済や国家機構を動かす生命線だからだ。さらに、アメリカが以前 ベネズエラ に対して行った軍事行動も、中国共産党のエネルギー供給ルートの一つを断つ結果となっている」
この日の事件を受けて、原油市場も反応した。アメリカの WTI原油 先物価格は2.9%上昇し、1バレル105.91ドルに達した。市場では供給途絶への懸念が高まっている。
イランがホルムズ海峡を封鎖したことで、世界の原油および液化天然ガス供給の約20%が影響を受けている。さらに中東諸国のエネルギーインフラも攻撃によって損傷している。国際エネルギー機関 は、この危機が世界のエネルギー市場に長期的な影響を及ぼす可能性があると警告している。
また、国連食糧農業機関 の主任エコノミストである マッシミリアーノ・トレロ 氏は、戦闘がさらに数週間続けば、世界の食料供給にも深刻な影響が及ぶ可能性があると指摘した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。