米国の安全保障専門家 中共による神韻芸術団への迫害に対抗する法案を提案

2026/04/09
更新: 2026/04/09

神韻の6公演がカナダ・トロントのフォーシーズンズ・センターで爆弾脅迫により中止となった事態を受け、アメリカの国家安全保障・反情報・超限戦分野の専門家、ケーシー・フレミング氏は大紀元に対し、人々が直面しているのは極めて暗黒な統治政権であるとした上で、中国共産党(中共)は神韻と法輪功に対して超限戦と越境弾圧を展開していると述べた。有効な対抗手段は、立法によって迫害を阻止することだという。

中共による神韻への越境弾圧は逆効果

フレミング氏はラジオ「希望の声(SOH)」に対し、中共がトロントでの神韻公演を妨害したのは常套手段であり、特にニューヨーク、ワシントンD.C、トロントといった注目度の高い会場では「最大限の影響を与え、チケット販売を打撃しようとしている」と指摘した。しかし、「これが中共による弾圧だと人々が理解すれば、むしろ逆効果になる」とも述べた。公演中止を「残念に思い、再公演を望む」人々が増え、神韻への支持が高まるためだという。

「もう一つの重大な懸念は、これが実際にアメリカの領土上、そしてトロントのカナダの領土上で起きているという点だ。外国政府、外国の共産主義国家による行為が自国の領土内で行われているという事態は、極めて深刻だ」と同氏は語った。

3月29日午後、トロントのフォーシーズンズ・センターに神韻公演の中止を脅迫する爆弾予告メールが届き、劇場は当日の公演および続く5公演を中止した。ただしトロント警察が徹底的に捜索した結果、メールは虚偽の脅迫であることを確認した。

この事件はカナダ各界および主流メディアの注目を集めた。ジュディ・スグロ連邦議員やガーネット・ジニアス氏らは中共の恐喝を非難し、外国による干渉に正面から向き合い、カナダの主権と価値観を守るようカナダ政府に求めた。

連邦保守党議員のクリス・ワーケンティン氏はXへの投稿で、中共の虚偽の爆弾脅迫が神韻公演の中止を招いたとして「目を覚ませ、カーニー首相」とカナダ政府に警鐘を鳴らした。

この事件は言論の自由、芸術の自由、国家安全保障、そして中共による越境弾圧の影響力に関する社会的議論をも呼び起こした。

中共が展開する「超限戦」と「越境弾圧」

フレミング氏は、先日刊行した『Red Tsunami: The Silent Storm Strangling Your Freedom(紅い津波:あなたの自由を窒息させる静かな嵐)』に言及した。同書では、中共がアメリカおよび民主主義・自由世界に対して展開する「超限戦」を論じている。

フレミング氏は国際的に高い評価を受ける上席顧問・基調講演者であり、国家安全保障・反情報・超限戦の専門家として、米国議会、国防総省、司法省(DOJ)、連邦捜査局(FBI)、国家反情報・安全保障センターなどに助言と支援を提供している。

戦略リスクやサイバーセキュリティ関連案件の専門家証人も務め、「サイバーセキュリティ・エクセレンス・アワード」の「年間最優秀サイバーセキュリティ専門家」に選ばれた経歴を持つ。

フレミング氏によれば、「超限戦」の本質とは「通常戦争・軍事戦争に訴えることなく、あらゆる手段を講じて敵を弱体化させること」である。

フレミング氏は、中共は、神韻と法輪功を脅迫によって屈服させ、または神韻の公演を停止させ、法輪功の名のもとで組織した活動をやめさせようとしており、アメリカ国内では、神韻の団員が、爆弾脅迫や殺害を示唆する脅迫を受けたり、神韻芸術団の移動バスのタイヤを切り裂かれたりといった事案が多く発生していると述べた。

フレミング氏は「人々は、自分たちが向き合っているのが極めて暗黒な政権であることを理解しなければならない。これは中国人民が経験していることにとどまらず、アメリカ人もカナダ人も同様の状況に置かれている」

「中共に公然と反対する人々は誰であれ弾圧される。死の脅迫、身体的危害の脅迫……死の脅迫だけでなく、攻撃される脅迫、家族への死の脅迫まで及ぶ」と訴えた。

信じ難い中共極権統治の実態

神韻芸術団のウェブサイトによると、過去約2年間で神韻芸術団は150件以上の爆弾脅迫を受けた。直近の1か月の間に、カナダ、オーストラリア、デンマークの首相を含む6か国の首脳が直接的な爆弾脅迫の標的となっている

フレミング氏は「中共にとって、こうした行為はいつものことだ。中共に反対し、または中共のイメージを傷つける者は誰であれ、中共の将来に対する脅威とみなされる。神韻はとりわけその矢面に立たされている。芸術家たちは中国人であり、彼らの使命は『共産主義以前の中国(を伝えること)』にあるからだ。だからこそ中共は、共産主義以前の痕跡をすべて消し去ろうとしている。中国は常に共産主義国家であったと世界に信じ込ませようとしているが、それはもちろん事実ではない」と語った。

「自由な人々、とりわけアメリカの自由な人々にとって、極権的共産主義政権の戦略を理解することは非常に難しい。共産主義の支配、極権的支配の下で育っていなければ、なぜこのようなことが起きるのか、どのように起きるのかを真に理解することはできない」とも述べた。

中共の脅威への対応策

フレミング氏は、アメリカ政府は現在「こうした行為を禁止し、この弾圧を非難すること」を目的とする複数の法律の制定を進めていると述べた。

「カナダ政府は、カナダ国内の法輪功と神韻を保護する法律をいまだ制定していない」と指摘し、カナダ政府は中共と結託して「中共の利益のために、カナダ人の自由と権利を犠牲にしている」との見解を示した。

「我々にできることは、引き続き神韻を支持し、(中共の)こうした弾圧に反対する立法を推進し、弾圧の実行者を責任追及して服役させることだ。カナダまたはアメリカの市民でない場合は国外追放し、今後カナダまたはアメリカの領土への入国を永久に禁じるべきだ」と述べた。

李潔思