日・ポーランド首脳会談 「包括的・戦略的パートナーシップ」に関係格上げ

2026/04/16
更新: 2026/04/16

2026年4月15日、高市総理大臣は、訪日中のポーランド共和国のドナルド・トゥスク首相と東京の総理大臣官邸で首脳会談を行った。会談後、両首脳は共同記者発表を行い、二国間関係の深化や国際安全保障情勢の複雑化を受け、両国の関係をこれまでの「戦略的パートナーシップ」から「包括的・戦略的パートナーシップ」へと格上げする共同声明を発表した。

日・ポーランド首脳会談(出典:首相官邸ウェブサイト)

今回の会談および共同声明における主な成果として、トゥスク首相の訪日に合わせ、3つの重要文書への署名が行われた。具体的には、「日・ポーランド社会保障協定及び行政取決め」、「農業分野における協力覚書」、そして「POLSA-JAXA間の潜在的民生宇宙協力に関する共同声明」である。また、安全保障分野においては、情報保護の枠組み策定(情報保護協定)に向けた議論を開始したことが歓迎され、外務・防衛当局間協議を開催することでも一致した。経済分野では、約400社の日系企業がポーランドで活動している実績を踏まえ、AIやバイオテクノロジーといった先端技術やインフラ分野での協力、強靱なサプライチェーンの構築など経済安全保障面での連携強化が確認された。

国際情勢に関しては、ロシアによるウクライナ侵略を強く非難し、ウクライナの復旧・復興に向けた緊密な協力が表明された。ポーランドはウクライナ復興の重要な拠点であり、日本企業とポーランド企業の連携を両国で支援していく方針である。

また、拡大する露朝の軍事協力に対して深刻な懸念を示したほか、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の必要性を強調し、東シナ海や南シナ海を含め、力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対する姿勢を示した。

共同声明では台湾海峡についても言及されており、両首脳は台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認し、建設的な対話を通じた両岸問題の平和的解決を促すことで一致している。さらに、北朝鮮に対する拉致問題の即時解決や、中東情勢の沈静化に向けた外交努力の継続でも合意した。

 

共同記者発表の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

一方、高市首相は自身のXアカウントにて、トゥスク首相との個人的な交流の様子も明かしている。投稿によると、両首脳は信頼するパートナーとして意気投合し、互いをファーストネーム(ドナルド、サナエ)で呼び合う友人になったという。首脳会談後のワーキングランチでは、来週に控えたトゥスク首相の誕生日を早めに祝ったことが報告されている。

さらに高市首相は、トゥスク首相からサプライズとして、ポーランドの学生が描いた「連帯」のアニメ風ポスターと、トゥスク首相の愛読書であるボレスワフ・プルスの著書『ラルカ(人形)』の日本語訳をプレゼントされたことを明かした。トゥスク首相は村上春樹の作品も好んで読むといい、高市首相もこれを機にポーランド文学に親しみたいと述べている。また、来年(2027年)は日・ポーランド国交回復70周年およびショパン・コンクール100周年という記念すべき年にあたることから、文化交流の重要な機会となることへの強い期待も示された。

大紀元日本の速報記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。