「人材力」が国力を高める鍵に 高市総理「第4回日本成長戦略会議」開催

2026/04/23
更新: 2026/04/23

令和8年4月22日、高市総理は総理大臣官邸において「第4回日本成長戦略会議」を開催した。本会議の主な議題は「分野横断的課題への対応の方向性について」であり、新技術立国・競争力強化、スタートアップ、金融、人材育成、労働市場改革、家事等の負担軽減、賃上げ環境整備、サイバーセキュリティという8つの分野横断的課題への対応が議論された。

会議のまとめを行う高市総理(出典:首相官邸ウェブサイト)

会議の締めくくりにおいて、高市総理は議論を踏まえ、総合的な国力を高める上で「人材力」が重要であると強調した。働く一人ひとりが活躍できるよう、心身の健康維持と雇用者の選択を前提とした柔軟で多様な働き方の実現を訴え、各担当大臣へ以下のような具体的な指示を行った。

労働市場改革と人材育成

上野大臣に対して、「裁量労働制」や「変形労働時間制」といった労働時間制度の見直しについて、現場の実態や労使双方の立場を十分に踏まえて検討を加速するよう指示した。特に裁量労働制については、健康確保や長時間労働防止といった濫用防止措置を前提とした上で、制度対象の在り方の見直しを進めるよう求めた。また、現行の労働時間規制の運用に関しても、労使合意に則った指導を行うよう見直しを命じた。 さらに、17の戦略分野やエッセンシャルサービスの担い手育成に向けて、上野大臣、赤澤大臣、松本文部科学大臣等と連携し、スキルの標準化が進んでいなかった業種に対するリ・スキリング講座の開発から提供までを一気通貫で支援するよう各業所管大臣に求めた。

会議のまとめを行う高市総理(出典:首相官邸ウェブサイト)

家事負担の軽減と離職防止

育児や不登校、介護など家事の負担を原因とする離職を防止するため、城内大臣をはじめとする関係大臣が連携し、家事支援の国家資格化(来年秋の試験実施)や税制措置を含む支援の実現に向けた検討を加速するよう指示した。

新技術立国・イノベーションの推進

松本文部科学大臣と赤澤大臣に対し、産業競争力強化に貢献する新たな大学群の形成に向け、17の戦略分野を中心に、特定分野において特に高い研究力を有する大学を中長期的に支援する制度の創設を検討するよう求めた。 加えて、先端技術の社会実装を牽引するディープテック・スタートアップの支援として、城内大臣と赤澤大臣にSBIR(Small/Startup Business Innovation Research)制度を抜本的に強化し、従来の研究開発支援を超えて政府の本格調達につなげる「試験導入の新たな枠組み」の創設を検討するよう指示した。

今後の成長戦略に向けて

最後に総理は、8つの分野横断的な課題に対応していく取り組みのうち、スタートアップや中堅・中小企業の稼ぐ力の強化など、民間企業の投資を引き出す取り組みを「新たな投資枠」の対象とするなどの思い切った具体策を検討するよう要請した。 国力を徹底的に強くするためには、政府全体としてリミッターを外し、真に必要な施策を躊躇なく提案してやり抜く姿勢が必要であると述べ、この夏に予定されている「日本成長戦略」の策定に向け、各担当大臣に施策の具体化を一層加速するよう呼びかけた。

エポックタイムズの速報記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。