片山財務相 円安急落で「断固たる措置」示唆  「外出の時もお休みの時もスマホを離さずに」

2026/04/30
更新: 2026/04/30

4月30日の外国為替市場で円相場が1ドル=160円台後半へ急落したことを受け、片山さつき財務相は同日、為替介入を含む対応に踏み切る可能性を強く示唆した。ブルームバーグは、今回の発言について、為替介入実施に向けた「最終警告」の段階に入った様相だと報じている。

片山氏は同日午後の取材に対し「いよいよ、かねて申し上げてきた断固たる措置を取るタイミングが近づいている」と述べた。具体的な介入の有無や時期については明言を避けたものの、「皆さま、外出の時もお休みの時もスマホを離さずにということだけ申し上げておく」と語り、大型連休中であっても円買い・ドル売り介入を辞さない構えを市場に示した形だ。

片山氏の発言を受け、市場は即座に反応した。ロイター通信によると、2024年7月以来1年10か月ぶりの円安水準となる160円台後半で推移していた円相場は、大臣発言後に一時160円を割り込んだ。ブルームバーグも、円相場が160円台後半から一時159円台まで上昇したと伝えており、市場では実弾介入への警戒感が急速に高まった。

急激な円安の背景について、時事通信は、中東情勢の混迷に伴う原油価格の急騰などを挙げている。東京市場では円安に加え、株価の下落、長期金利の2.535%への上昇が重なり「トリプル安」の様相を呈していると指摘している。

ブルームバーグは、米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた動きに加え、日本銀行の金融政策決定会合が影響したと分析している。日銀は28日、政策金利の据え置きを決定した。この決定では、植田和男総裁体制下で初めて3人が反対票を投じた。結果発表直後には円が一時158円台まで買い戻されたが、その後の植田総裁の会見で利上げに向けた明確なシグナルが示されなかったことから、円は再び下落に転じたとしている。

ロイター通信は、財務省の三村淳財務官が3月30日の段階で、就任後初めて「断固たる措置」という表現を用いて市場をけん制していた経緯を紹介している。5月の大型連休中にはアジア開発銀行(ADB)の年次総会や日中韓3か国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中央銀行総裁会議が予定され、財務相らが不在となる場面もある。ただ、片山氏が「いよいよ」と述べ、対応の時間軸を狭めたことで、実弾介入を巡る市場との神経戦は一段と強まりそうだとしている。

同通信は、市場関係者の見方として「1ドル=162円に向かう流れになれば、どこかのタイミングで実弾介入が入りそうだ」との声も伝えている。

円相場が160円台後半まで急落するなか、政府・日銀がいつ実力行使に踏み切るのかが焦点となっている。ゴールデンウィーク期間中も、為替市場は介入警戒感を抱えたまま神経質な展開が続く見通しだ。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます