中国共産党(中共)中央軍事委員会副主席の張升民は5月27日、軍幹部会議を開いた。出席した軍高官のうち、上将は張升民だけで、ほかの上将は姿を見せなかった。また、複数の中将も異例の欠席となった。
軍幹部会議に出席した上将は1人のみ
中共官製メディアの新華社によると、いわゆる「習近平強軍思想の浸透を深める専門会議」が5月27日、北京で開かれた。中共中央軍事委員会副主席の張升民が出席し、演説を行った。軍の各部門・各機関の幹部が出席し、意見交換を行った。
中共中央テレビの軍事チャンネルが報じた会議映像によると、壇上に着席していた上将は張升民1人だけだった。ほかの現役上将である国防部長の董軍、東部戦区司令官の楊志斌、中部戦区司令官の韓勝延は、いずれも出席していなかった。
会場の映像では、将官や佐官級の軍幹部50人余りが出席していたことが確認できる。中には中将が18人いた。祝伝生、陳熾、徐為進、陸玉、陳徳民、劉鏑、熊照元、董立、張継春、李東友、張曙光、史洪干、夏志和、張韶穎、梁平、胡瑜海、周晶炯、王洪斌の各中将が出席した。
出席した18人の中将の現職
セルフメディア「中国人事観察」によると、今回出席した中共軍中将の座席順は、正戦区級機関で実務を担う副責任者、副戦区級機関のトップ、正戦区級機関の副責任者、軍委連合作戦指揮センターの副責任者の順に並んでいたという。
海軍中将の陸玉は、今回の映像で初めて公の場で確認された。座席順から見ると、陸玉の職務は中共中央軍事委員会政治工作部副主任、または軍委紀律検査委員会副書記のいずれかとみられる。政治工作部と軍委紀律検査委はいずれも正戦区級機関で、副責任者は中将階級である。
陸玉は政治工作系の将官で、2017年7月に中共国務院新聞弁公室の記者会見に出席した際の肩書きは、軍委弁公庁軍委法制局副局長だった。当時はロケット軍の軍服を着用していたが、その後、海軍に移り、海軍の軍服姿で確認されている。
ウィキペディアの「中共中央軍事委員会」の項目に掲載されている軍委各部門の現任将官名簿や、今回の会議での座席順、公開報道をもとに見ると、出席した中共軍中将の現職は以下の通り。
祝伝生 陸軍中将。連合参謀部の業務を担当しているとみられる。
陳徳民 空軍中将。政治工作部の業務を担当しているとみられる。
熊照元 海軍中将。政治工作部副主任。
陳熾 空軍中将。後勤保障部部長。
劉鏑 空軍中将。訓練管理部部長。
徐為進 空軍中将。軍委科学技術委員会主任。
董立 空軍中将。軍委連合作戦指揮センター常務副主任で、同センターの業務を担当している。
張継春 ロケット軍中将、東部戦区政治委員。
張韶穎 ロケット軍中将、西部戦区政治委員。
李東友 海軍中将、北部戦区政治委員。
梁平 陸軍中将、中部戦区政治委員。
張曙光 陸軍中将、陸軍政治委員。
胡瑜海 海軍中将、海軍政治委員。
史洪干 空軍中将、空軍政治委員 。
周晶炯 ロケット軍中将、ロケット軍政治委員。
夏志和 海軍中将、国防大学政治委員。
王洪斌 武警中将、武警部隊政治委員。
4人の中将が異例の欠席
注目すべきは、2025年11月3日に北京で開かれた中共全軍「四中全会宣伝報告会」の出席者との違いである。官製メディアの映像によると、当時、会場の2列目には軍委機関に所属する将官9人が着席していた。
着席していたのは、軍委後勤保障部の陳熾、訓練管理部の劉鏑、国防動員部の張立克、連合参謀部の祝伝生、軍委政治工作部の王成男、張玉堂、熊照元、軍委連合作戦指揮センターの董立、鄭守東の9人だった。いずれも肩章の星は2つで、中将階級だった。
この9人の中将のうち、4人が5月27日の軍幹部会議を欠席した。欠席したのは、国防動員部の張立克、軍委政治工作部の王成男と張玉堂、軍委連合作戦指揮センターの鄭守東である。4人がすでに退役したのか、何らかの問題で職務を離れたのかは、現時点では不明だ。
公開資料によると、張立克は1967年1月生まれの海軍中将で、山東省軍区司令を務めた。2024年末に軍委国防動員部副部長に異動し、遅くとも2025年10月までに軍委国防動員部部長に昇進した。
王成男は1964年10月生まれ、空軍中将で、空挺兵軍政治委員、空軍紀律検査委員会書記、中部戦区空軍政治委員などを歴任した。2021年12月、軍委政治工作部副主任に就任した。
張玉堂は1967年6月生まれ、ロケット軍中将で、軍委政治工作部ネット世論局局長、全国新聞工作者協会副主席、軍委政治工作部宣伝局局長、軍報道センター主任兼軍報社長などを歴任した。2025年9月、軍委政治工作部副主任に昇任し、中将に昇進した。
鄭守東は1961年4月生まれの陸軍中将で、瀋陽軍区司令部軍事訓練部部長、第40集団軍副軍長、第80集団軍参謀長、第72集団軍軍長、第80集団軍軍長などを歴任した。2025年には軍委連合作戦指揮センターに異動した。
過去3年近く、中共軍内では内紛や粛清が相次いでいる。第14期全国人民代表大会代表の資格を公式に取り消された中共軍高官はすでに36人に上り、その内訳は上将16人、中将14人、少将6人となっている。
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