ユネスコの諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)は、6日、日本が推薦中の「飛鳥・藤原の宮都(きゅうと)」について、世界遺産一覧表への「記載」が適当であるとの勧告を行った。
「飛鳥・藤原の宮都」は、飛鳥宮跡や藤原宮跡をはじめとする19の構成資産からなる考古学的遺跡群である。6世紀から8世紀の日本列島において生まれ、後代にも大きな文化的影響を与えた古代国家の宮都であり、東アジアの古代国家の形成期において、中央集権体制が誕生・成立した過程を示すものとして高く評価されている。イコモスの審査では、推薦された資産全体および個々の構成資産の完全性と真実性がいずれも満たされていると判断された。
この勧告を受け、高市総理大臣は自身のXにおいて、「世界に類を見ない人類の文化遺産として、世界遺産にふさわしいものとの評価を受けました」と喜びを述べ、長年にわたり保存に尽力してきた奈良県の地元住民に深い敬意を表した。
また、文部科学大臣も談話を発表し、19件の構成資産全てについて特段の留保なく評価を受けたことを「ほぼ満点と言える勧告」と称賛している。
一方で、イコモスからは今後の保存・管理に向けた追加的勧告も提示されている。具体的には、大和三山の重要性の認識や、藤原宮跡の早期の史跡指定の完遂、キトラ古墳および高松塚古墳から取り外された壁画の保存と原位置復帰に関する科学的研究の継続などが求められている。さらに、資産周辺の交通による振動の監視や、全体のリスク対応戦略の策定などもあわせて指摘されている。
正式な世界遺産への登録は、同年7月19日から29日にかけて韓国の釜山で開催される第48回世界遺産委員会において審議・決定される予定である。日本政府は、イコモスの勧告通りに登録が実現するよう、関係自治体や省庁と連携のもと全力を尽くす姿勢を示している。
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