習近平が金正恩の「子分」に? 北朝鮮メディアの映像演出と中朝の宣伝戦

2026/06/13
更新: 2026/06/13

中国共産党(中共)の官製メディアは、習近平のイメージを際立たせる報道を徹底しているが、北朝鮮の国営メディアも同様である。こうした中、習近平が北朝鮮を訪問した際の北朝鮮側の映像について、習がまるで金正恩(キム・ジョンウン)総書記の「従属者(子分)」のように映っているとしてネット上で話題となっている。

習近平は6月8日から9日にかけて北朝鮮を訪問した。北朝鮮の国営メディアは関連映像を大量に公開したが、そのうち8日夜に平壌の体育館で演劇を鑑賞した際の写真が、国際メディアの注目を集めた。

写真の中の習近平と妻の彭麗媛は眼鏡を着用して観劇しており、加齢による視力低下の可能性が指摘されている。しかし、中共の新華社通信や中央テレビが放映した現場映像では、意図的な編集が施され、2人が眼鏡を外して入場・退場する場面のみが使われていた。眼鏡をかけて観劇する映像はすべてカットされていた。

さらに、ネット上では北朝鮮国営メディアの映像をまとめた動画が拡散している。それらの映像は金正恩を際立たせ、習近平を過小評価するようなアングルばかりであった。画面内では金が指示を出し、習がそれに深く聞き入る姿や、習が金の後ろを歩く姿、手を前に組んで直立し、まるで「部下」のように金の話を聞く姿などが収められている。

ネットユーザーの間では、「これらは明らかに北朝鮮メディアが撮影したものであり、もし中共の官製メディアがこのような映像を流せば、担当記者は厳罰に処されるだろう」との分析が出ている。

北朝鮮メディアの宣伝において金は「最高指導者」であり、中共官製メディアの宣伝においても習近平は「大国を率いるリーダー」として描かれる。双方のメディアが党首を絶対的な存在として際立たせようとする中、今回の映像の差異が際立つ形となった。

外国首脳を巡るメディアの演出を巡っては、5月中旬にトランプ米大統領が北京を訪問した際にも同様の指摘があった。中南海での懇談の際、大柄なトランプ氏が着席すると習近平よりも座高が低くなり、まるで「部下が訓話を聞いている」かのような構図になった。これについても、中共がソファの高さに意図的な細工を施したのではないかとの憶測が広がった経緯がある。