中共党首の習近平による今回の訪米では、米中関係をめぐる協議の前から、現場で激しい衝突が相次いでいる。ホワイトハウスでの会談を前に、中共側の随行公式カメラマンが撮影場所の確保をめぐって米国のシークレットサービスと口論となり、一時は米側の警備上の指示に従うことも拒んだ。このため、シークレットサービスが中共側の記者を強制的にその場から退去させる事態となった。場所取りや衝突といった一連の出来事から、中共が長年強調してきた「闘争」や政治的対立が海外にも持ち込まれていることがうかがえる。
ホワイトハウスで撮影場所めぐり口論
口論が起きたのは、習近平の訪米にあたってホワイトハウスが撮影場所を設定していたときである。米側は中国側のカメラマンに場所を移すよう求めたが、中国側は一時これに応じなかった。
今年5月にトランプ氏が北京を訪問した際にも、メディアや警備の運営をめぐって米中双方に摩擦が生じていた。
「紅衛兵のような行動様式」「上層部からの圧力」
カナダ民主運動陣線副主席で独立中文筆会報道官の盛雪氏は、「実際、習近平がトップに就いてから、世界各地でいわゆる『戦狼外交』を急速に展開してきた。彼の血には、当時の『反潮流』『反権威』といった、紅衛兵のような行動様式の刻印が深く刻まれている」と指摘した。
ジャーナリストの藍述氏は、「彼らのこうした身体的な振る舞いから、官製メディアの記者たちが、海外における自分たちのイメージをまったく顧慮していないことが分かる。記者として、またその記者が代表するメディアとしてのイメージをまったく気にしていない。今回、中共の官製メディアが取材に出る前に、上層部からどれほどの圧力を受けていたのかが見て取れる」と述べた。
アンドルーズ基地周辺でも衝突 「法輪功が人を殴った」と虚偽の叫び
こうした対立姿勢は、習近平が米国に到着する前日、アンドルーズ統合基地周辺でも見られた。中共の支持者と反共産党の抗議活動参加者が衝突し、現場では一時双方がもみ合いとなり、警察が介入する事態となった。
その際、何者かが拡声器を手に「法輪功が人を殴った」などと繰り返し叫び、誹謗中傷した。しかし、この虚偽は現場にいた市民によってその場で否定された。目撃者は、衝突現場に法輪功学習者はまったくいなかったと指摘している。
盛雪氏は次のように述べた。
「なぜ彼らはこのような場で法輪功学習者に濡れ衣を着せ、誹謗中傷するのだろうか。それは、過去何年にもわたり、法輪功の人々が中共の実態を明らかにし、その根源から批判し、さらに世界各地で外交的な働きかけを続けてきたことを認識しているからである。実際、それは中共に対する打撃であり、中共への影響は非常に大きい」
藍述氏は、「現場に来る前から、これらの人々にはすでに何らかの段取りがあったことが分かる。『法輪功が人を殴った』と叫んでいた人々は、単なる実行役にすぎない。彼らは法輪功と民主化運動の違いさえ区別できていないが、組織者から指示された任務だけは覚えていた」との見方を示した。
トロントでも法輪功学習者が襲撃される
これに先立ち、トロントの中国総領事館前でも、法輪功学習者が襲撃される事件が起きている。22日には、五星紅旗をあしらった服を着た男が法輪功学習者の抗議用横断幕を引き裂き、女性の学習者に暴行を加えて脅迫した。現在、現地警察が捜査を進めている。
「規則より忠誠、抑制より闘争」
一連の現象について、分析では、中共体制の風潮の中で規則より忠誠心を示すことが重視され、抑制よりも闘争が重視されていることの表れだと指摘されている。
盛雪氏は、「中共の人々は場所を奪い合い、目立とうとし、中核への忠誠を示そうとする。そして、独裁体制から自分たちの存在を認めてもらい、このような暴政体制の中で自らの居場所を確保しようとするのである」と述べた。
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