李登輝:『九評共産党』を推薦、「台湾の未来は台湾人民の手に」

2005/05/13
更新: 2005/05/13

大紀元日本5月13日】台湾の歴史上唯一の任務型国民大会の代表選出の投票は5月14日に行われる。この結果は憲法制定、憲法改正に関わっている。台南市社会教育館で5月8日、「国家が切実な危機に直面、国民を総動員して連、宋、両氏の『連共売台』行為を制止しよう」と題としたフォーラムが開催され、主宰者の前大統領・李登輝氏は、今回の国民大会代表選挙が、反中と親中の選挙になると述べた。台湾を守るには憲法制定が求められるとし、中国共産党の本質を見定めるには『九評共産党』を読むべきだと述べた。

フォーラムは評論家、阮銘胡慶山凌子楚、及び曹長青が出席。会場は満席で、会場外にも4、5百名の人が並んでいた。当日は、約1,600名が参加した。

会場の1000席はすべて満席。(大紀元)

李登輝氏は“南部台湾の民主制の堡塁を強固に”をテーマに、南部台湾は台湾の民主的な堡塁と強調している。「台湾農民は中国共産党による台湾農産物の開放や、無関税などの言葉に戸惑わされてはいけない、中国共産党の本当の目的は台湾農民の統治することである」と語った。

「北京当局は中国国内の9億農民の面倒も見きれないのに、どうして台湾農民に気を配ることができると言うのか?」と李登輝は指摘した。中国では、地方の幹部は重税を搾り取り、農地を略奪し、農民を強制的に立ち退かせることで、農民は生活が成り立たなくなり、次から次へと北京へ陳情に向かい、抗議せざるを得ない状況だ」と述べた。

また、李登輝氏は、台湾の政界人が内政に専念しておらず、中国熱に浮かれて、中国共産党の意のままに動かされている傀儡となり、 台湾の人々の反感を招いたと厳しく批判した。

李登輝氏は、5月14日の投票で自分の本音を反映していくように呼びかけた。連と宋の両氏が“共産党と連合して台湾を売る”と抗議し、陳水扁政権が合意事項を守っていないことにも抗議した。「台湾は、連と宋の両氏と中国との間における取引商品ではない、台湾の主権は台湾の人民に属する」と語った。

台湾総合研究院顧問・阮銘氏は「連戦は中国へ訪問するのが自分では平和な旅だと思っているが、実はまったくそうではなく、自ら災いを招く戦争の旅である」と述べた。両岸の民主は共に人民が自由民主の基礎の上にしか作り上げることはできない」としている。同時に、国民党、親民党の2党はすでに台湾野党ではなく、むしろ中国の共犯者になったとも述べた。彼は、いかなる政府であれ、人民の意見を重視することではじめて未来があると強調している。

淡江大学国際研究学院の日本研究所助教授・胡慶山氏も、「連と宋の両氏はすでに錯乱しており、国民党の反共という歴史任務を裏切った。経済は重要だ。しかし、1つの集権国家の経済は絶対によくならない。中国と協力すれば、破滅の道を歩むしかない」といった。

政治評論家・凌子楚氏は「台湾人は陳水扁を選んだのではない、台湾を選び、台湾の意志を選択したのだ」と語った。また、「台湾は今、中国共産党による統一戦線という外患、陳水扁総統自身が動揺し、台湾の方向性を明確にできないでいる政府の無能という内患にも直面している。しかし、台湾は228事件、美麗島事件、総統の直接選挙を経てきたが、共産党、国民党に左右されることなく今日まで歩んできた。今後とも台湾人が“反共・護台(台湾を護る)”を引き続き堅持すれば、独自に歩き続ける」と強調している。

アメリカ滞在の中国作家・曹長青氏は、連戦氏が中国訪問の際、主権問題を放置したことは実は主権を放棄したことに等しいと指摘している。連戦氏がただ胡錦涛に媚を諂い、北京大学での「共産党との連合が台湾独立を抑制」の発言はさらに台湾を売る行為であり、民主的な社会の腐敗分子だと批判している。連戦氏が台湾において支持獲得について自信がないからこそ、中国の悪辣なボスに支持を求めに行ったのだ。中国共産党が分裂反対法を制定した狙いは台湾問題に対処しながら、国民、親民の2党を丸め込むことにある。これは、中国共産党が台湾を攻撃する武力面での自信がないことの現れであると指摘した。

最後の質問に際して、本社記者は李登輝氏に「大紀元連載社説『九評共産党』は、すでに130万人以上の共産党脱退を促した。私達は台湾で、どのように大陸の人民の脱党を促すことで共産党を早く崩壊させ台湾の民主的な自由を保障することができるのか?」と質問したところ、李氏は「大紀元時報の台湾での発行年数は短いが、影響力は大きい。皆さんに『九評共産党』を読んでもらうことが一番だ」と答えた。

李登輝が『九評共産党』を推薦している。(大紀元)

(台南=黄麗娥)