大紀元時報
鹿児島県、種子島への旅

高齢者や障害者とともに、みんなの笑顔を増やしたい “働く”と“自立”を考える島旅

2017年06月21日 18時32分
( NPO法人 こすも )
( NPO法人 こすも )

降り注ぐ太陽、青い海と青い空、澄んだ空気、清らかな水、咲き誇る花々・・・この島には言い尽くせない程の自然の恵みが溢れています。「癒しの島」として根強いファンがいるのも頷けます。今日も島の美しいビーチでサーファーが波乗りを楽しんでいることでしょう。

今回、意外と知られていない離島の福祉施設を取材してきました。高齢化社会への対応を求められている日本。種子島も例外ではなく、離島というハンデは抱えつつ、社会保障制度の変化に対応して逞しく挑戦している姿がありました。

日本では、障害の内容(身体、知的、精神)や度合いに応じて、福祉サービスや支援の中身が変わります。そのためいくつかの種類別の施設があります。これらの施設をゼロから立ち上げ、高齢者や障害を持った方々が、安心して暮らしてゆくための福祉サービスを提供している特定非営利活動法人(NPO法人)「こすも」代表、松岡勝廣氏(61)を訪問し、インタビューしました。

NPO法人「こすも」代表 松岡勝廣氏

Q:団体設立のきっかけや主な活動実績を教えてください。

A:私が、鹿児島市の知的障害者施設に勤務していた頃、国の障害者施設で支援費制度が始まりました。福祉サービスを選択できる時代が到来したのだが、私の故郷(種子島)には在宅障害者のためのサービスはまだ始まっていませんでした。そこで帰郷、NPO法人を設立(2003年)し、廃校跡地から少しずつ事業展開しました。それ以降、種子島における在宅障害者の支援のため、「楽しく安心できる生活を」や「心地良いコミュニティで笑顔を増やしたい」このような思いで、各種サービスや支援に取り組んでいます。

 

Q:団体設立の目的やスタッフや利用者はどんな状況ですか?

A:障害者(児)・高齢者が、地域における自立した生活の実現を図るため、安心できる暮らしやすい街づくりに関する事業を行なっていくことにしました。施設スタッフ(正規)は約70名+非正規、施設サービス利用者は80名程度。利用は入所施設と通所施設利用者に分かれますが、利用者は少しずつ増加傾向にあります。

障がい者支援センター「こすも」

Q:具体的にはどのような事業を展開しているのですか?

A:事業活動は、障害福祉サービス事業、障害者支援センターこすも(居宅介護・行動援護・重度訪問介護)、すぴか(自立訓練<生活>)、グループホーム太陽(共同生活援助・共同生活介護)、就労支援事業A型(レストラン風の街)、就労継続支援B型(ワークメテオ・スカイ)、児童発達支援事業、放課後等デイサービス(ガリレオ)、有料老人ホームと通所介護の一体型の施設(すばる)、相談支援事業、移動支援事業、介護保険事業、など幅広く展開しています。また、島の豊かな自然エネルギーを積極的に活用し、風力発電・太陽光発電・雨水利用、バイオディーゼル事業などを展開しています。

就労継続支援事業所「風の街」
有料老人ホームと通所介護の一体型の施設「すばる」

Q:現在、力を入れていることを教えてください。

A:障害者が地域の中で生活するための支援は継続し、地域での自分らしい生活を支援するためにグループホームを現在11ヵ所(サテライト型含む)運営しています。スタッフは、時折、大変なこともありますが、人間の尊厳を大切にし、自分の人間性も高められるこの仕事は、崇高でやりがいを感じているはずです。二年前(2015年)に、こすもの本部事務所を新築(移転)し、新たな拠点ができました。新しい施設にふさわしい福祉サービルの提供に向け、スタッフ一同、心も新たに頑張ってくれています。

 

Q:今後の活動・地域ケアの担い手として・・・

A:新しく本部事務所を設置した地域は、過疎化が進み集落コミュニティの維持が厳しくなっています。野鳥の声が聞こえ、時折野生の鹿が顔を出す自然豊かなこの場所で自然エネルギーを有効に活用し、研究機関や大学、市町村などと一体になった地域を密着した障害者支援を行なっていきたいと思います。因みに、2015年度から「地域密着型バイオ燃料生産のための分散型燃料製造装置と集中型樹脂触媒再生装置の開発」の受託事業で日本で初めてイオン交換樹脂を触媒としたバイオディーゼル燃料の実証・本格的運転を行なっています。いずれにしても障害を持つ人々が地域で自立して生活していける社会の実現に向けて、法人設立の原点を忘れず、障害者の自立支援や暮らしやすい街づくりで地域貢献に取り組む所存です。

 

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