大紀元時報
犯罪支援の懸念

パスポートでぼろ儲け 国籍ビジネスに励む国家

2017年06月28日 12時53分
地中海に浮かぶマルタ島。「商品」としての旅券では最も人気が高い(Berit Watkin)
地中海に浮かぶマルタ島。「商品」としての旅券では最も人気が高い(Berit Watkin)

 世界中にグローバル化の波が押し寄せた結果、国籍やパスポートも商品に様変わりした。富裕層がより有用性の高い旅券を求めて購入するほか、犯罪者やテロリストに悪用されているとの懸念もある。

 地中海に浮かぶ島国のマルタ共和国。ここで100万ドル(約1億1,200万円)の投資を行えばEUのパスポートが1冊手に入り、ビザなしでどこへでも行けるようになる。「商品」としての旅券を手に入れるにあたって、最も人気のある国の一つだ。

 米CBS放送が報じたところによると、国籍ビジネスは20億ドル(約2,235億円)の経済規模を持つ産業に成長している。他国の国籍やパスポートを求める理由としては、生活環境を変える、身分を変える、国際指名手配から逃れるといったケースが考えられるという。

 カリブ海に浮かぶ国々の中でも、特にドミニカ共和国のパスポートは値段が「安い」と言われている。ドミニカ共和国国会議員のレノックス・リントン氏はCBSの取材に対し、ドミニカのパスポートはわずか10万ドル(約1,100万円)で手に入ると語っている。入手に際しては、ドミニカに居住する必要がないどころか、現地に赴く必要すらない。申請と支払いを済ませるだけでよい。

 国籍ビジネスは莫大な収入となり、政府職員、弁護士、銀行家や不動産開発業者などが、それに伴いぼろもうけをしている。同時に、こうしたビジネスは悪人を引き寄せることにもなるため、彼らの顧客の中には逃亡中の犯罪者や脱税者も含まれる。

国情で他国へ渡れない富裕層に人気 国籍ビジネス

カリブ海の島国セントクリストファーネイビス(Chris Jackson/Getty Images)

 一部の富裕層は政治的な問題を抱える国の市民であり、元の国籍のままでは渡航できない国が多く、より有用性の高いパスポートを求めている。投資移民や帰化手続きの関連事業を行うコンサル会社ヘンリー・アンド・パートナーズ代表クリス・カリン氏は、国籍ビジネスは完全に富裕層向けであると認めている。

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