西日本豪雨による死者116人、安倍首相は欧州・中東訪問取りやめ

2018/07/09
更新: 2018/07/09

[東京 9日 ロイター] – 西日本を中心にした豪雨による被害は9日、時間の経過とともに拡大し、死者が116人、安否不明は83人となった。安倍晋三首相は11日から予定していた欧州・中東訪問を取りやめ、災害復旧対応に注力する。また、政府は特に被害の激しかった岡山県、広島県に調査団を派遣することを決め、被害の実態把握に着手する。

安倍首相は11日からの外遊を取りやめて、豪雨で被災した地域の復旧対応に全力を挙げる。菅義偉官房長官が9日午後の会見で公表した。

また、同日午前の会見で菅長官は、政府調査団の派遣方針を表明するとともに、調査結果を踏まえ、今後の災害復旧に向け、政府の対応を適切に判断したいとの見解を示した。

今回の豪雨被害は23府県に及び、特に被害の大きかった中国・四国地方では、自衛隊を中心に8日夜から9日にかけて救助・捜索活動が継続された。

共同通信によると、堤防が決壊した岡山県倉敷市真備町地区で9日午後、新たに4人の遺体が発見され、12府県で死者は116人となった。

一方、西日本を中心に高速道路では、通行止めの区間が多数発生しており、企業のサプライチェーンへの影響が懸念されている。

一方、東海道・山陽新幹線は9日始発から直通運転を再開した。ただ、JRの在来線は、中国・四国地方などで不通区間が多数、発生している。

 

(田巻一彦)

Reuters
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