アフリカのガボンでクーデター未遂、軍兵士がラジオ局を一時占拠

2019/01/09
更新: 2019/01/09

[リーブルビル 7日 ロイター] – アフリカ中部ガボンで7日、軍兵士が国営ラジオ局を一時占拠してクーデターを宣言したが、政府報道官によると、政権側が数時間後に2人を殺害、7人を逮捕し、クーデターは未遂に終わった。

ラジオ局を占拠した軍兵士は、50年に及ぶアリ・ボンゴ大統領一族による長期政権を批判。ボンゴ氏は大統領にふさわしくないとのメッセージを放送していた。

アナリストは、クーデターが直ちに阻止され、国民の幅広い支持も得られていないことから、政権打倒の動きが再び起きる可能性は低いと指摘。ただ、病気療養のためモロッコに滞在しているボンゴ大統領に対して国内で不満が強まっていることも浮き彫りとなった。

ラジオ局の外には、クーデターを支持する約300人が集結したが、政権側の兵士が催涙弾を発射。上空をヘリコプターが飛んでおり、路上には軍兵士や警官が多数配備されている。

ただ首都の大半の地域は平穏で、政府報道官は状況を掌握していると表明した。

ガボンは産油国。ボンゴ大統領一族が1967年から政権を握っている。アリ・ボンゴ大統領は、2009年に死去した父のオマル・ボンゴ前大統領の後を継いで大統領に就任。2016年に再選されたが、選挙に不正があったとの指摘があり、抗議活動が起きていた。

Reuters
関連特集: 国際