大紀元時報

<分析>ハノイ米朝会談 米国、北朝鮮そして中国共産党の思惑は

2019年02月27日 15時59分

米朝の初会談から8カ月。トランプ大統領と金正恩委員長は今日、ベトナムのハノイで2回目の会談を行う。会談は2国間ではなく、実質的には背景にある中国を加えた3国間会談だ。米国、北朝鮮、中国共産党のそれぞれの狙いは異なる。

北朝鮮の狙い 経済制裁緩和、終戦宣言、米軍撤退

 

金委員長は、経済制裁の緩和や解除、そして、ベトナムや中国共産党政権を模倣して社会主義国の経済発展、産業・商業基盤の構築に取り組もうとしている。

このために、金委員長は米国および韓国と朝鮮戦争の終戦宣言を行い、国交正常化を目指す。または、韓国と半島平和協定を結ぶことを望むだろう。しかし、米国から北朝鮮への継続的な影響力に対して、中国共産党は黙って見てはいないと思われる。

終戦宣言をすれば在韓米軍が駐留する正当な理由が失われ、北朝鮮と韓国、および中国は撤退を主張するだろう。これは、米軍の北東アジア地域における偵察や攻撃能力の低下を狙っている。

中国共産党の狙い 米軍撤退、対米戦の壁として北朝鮮を保持

 

ベトナムでの米朝会談には姿を現さないが、中国共産党の根深い介入があると思われる。金委員長はベトナムでの会談後、北京へ渡り「兄貴」に会談結果を報告することが予想される。

北朝鮮と中国共産党政権は何十年も共謀して、国際社会を欺いてきた。米朝会談においても、中国共産党は引き続き金政権の安定を支援し、北東アジア地域における対米防衛ラインとしての役割を維持したいと思っているだろう。

また、終戦宣言や平和協定により、早くに在韓米軍が撤退することを望んでいる。撤退後は、北朝鮮と中国共産党は、韓国の社会主義運動に力を注ぐ可能性がある。この点は、米国と韓国は慎重に対応しなければならない。

米国 北東アジアの平和、北朝鮮の完全なる非核化徹底

 

平和は、トランプ大統領が最も重要とする交渉目標だ。軍事力の行使も選択肢として排除しなかった大統領は2018年6月、金委員長との初会談前に、「誰でも戦争を起こすことはできるが、勇敢さだけが平和を生み出す」と平和構築が目標だと記者団に述べた。

トランプ大統領はプーチン大統領との会談を敢行し、中国と北朝鮮をけん制し、北東アジアの平和推進に協力しようと打診した。米国内から批判を受けたが、大統領は力強いメッセージで平和への追求を強調した。「私は、政治リスクのために平和を危険にさらすことよりも、平和を追求するために政治リスクを取る」

このため、2回目の会談でも、トランプ大統領は米国の安全保障上の危機を低下させても、平和を要求する。トランプ大統領がベトナムに到着する前日の25日、米軍艦2隻が台湾海峡を通過した。大統領の中朝外交戦略において軍事的圧力の維持が示唆される。

北朝鮮が核兵器や核実験施設をどれほど所持しているのかは不明瞭なままで、「完全な非核化」には数年を要すると言われる。トランプ大統領は2020年、対抗馬を圧して2期再選を決めれば、非核化に積極的に関与できる。

最近、トランプ氏は金正恩氏と「非常に良い関係を築いている」と繰り返し公に強調している。個人的な「首脳同士の交流」というアプローチを通じて、北東アジア地域の平和と2国間関係の強化を望んでいる。

(文・唐浩/翻訳編集・佐渡道世)

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