イラン、ウラン濃縮「必要な水準まで」 米大統領はけん制

2019/07/04
更新: 2019/07/04

[ジュネーブ 3日 ロイター] – ●リード書き直し

トランプ米大統領は3日、イランがウランの濃縮度を引き上げる考えを示したことに対して「誰も受けたことのないような打撃となって跳ね返ってくる」と警告した。●ここまでイランのロウハニ大統領は3日、7日以降にウランの濃縮を2015年の核合意で規定した上限を超えて必要な水準まで進める方針を示した。

イランは1日、低濃縮ウラン貯蔵量が2015年の核合意で規定した上限を超えたと明らかにした。[nL4N2424QI]●以下追加

トランプ氏は、ソーシャルメディアへ「イランが新たな警告を発した。ロウハニ氏は、新たな核合意がなければ、ウランの濃縮度を『望む水準』まで引き上げると表明している。イランは脅迫行為に注意しろ。誰も受けたことのないような打撃となって跳ね返ってくるかもしれないぞ!」と投稿した。●ここまで

IRIB通信によると、ロウハニ大統領は「わが国の(ウラン)濃縮レベルはもはや3.67(%)ではない。このコミットメントを脇に置き、望む水準、必要な水準まで行う」と述べた。

同時にイランの行動は後戻りが可能とも強調。「われわれの行動は1時間以内に元の状態に戻すことができる。心配無用だ」とした。トランプ政権に対しては「冷静な対応」を促すとともに、交渉のテーブルに着くよう要求。さらに核合意の調印国がイランとの貿易を守らない場合、7日からイラン西部アラクにある重水炉を稼働させると警告した。

フランス外務省の報道官は3日、イランが核合意から離脱しても緊張が増すだけで、イランには何の得にもならないと述べた。

Reuters
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