[ワシントン 17日 ロイター] – 外務省の特命全権大使(G20担当)の冨田浩司氏は17日、訪問先の米ワシントンで、2カ国間貿易協定について「現在、われわれのチームは(合意に向けて)懸命に取り組んでおり、近く何らかのニュースが出るだろう」と述べた。
貿易交渉に詳しい業界筋は16日、日米が農産品と自動車で互いに譲歩する内容の通商合意に向けて協議を進めており、両国の首脳が9月にニューヨークで会う際に合意を締結する可能性があると明らかにしている。
自動車業界のある関係者はロイターに、日本が米国に対して農産品の市場を開放し、その見返りに米国が日本製の自動車部品の一部について関税を削減するという内容の合意となる可能性があると語っていた。ただ、交渉はなお流動的と強調した。
米ホワイトハウスに近いある関係筋は、日本は市場開放に非常に前向きなようだと指摘。トランプ政権は日本と早期に合意をとりまとめ、これを難航する対中通商協議を有利に進める材料にしたい考えという。
「中国は日本が先に合意を取り付けることを恐れている」と指摘。米国が交渉段階で離脱した環太平洋連携協定(TPP)に「事実上復帰することになるからだ」と説明した。
日本市場へのアクセスが改善されれば、米国がTPP加盟国と競争する環境が整う。トランプ大統領は就任後すぐにTPP離脱を決めた。
*内容を追加しました。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。