[ソウル 27日 ロイター] – 北朝鮮は27日、トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長が合意した内容の履行に進展がなく、今後の米朝首脳会談を巡り疑問が生じていると指摘した。同国国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が報じた。
KCNAは、北朝鮮外務省当局者の発言として、昨年シンガポールで行われた最初の米朝首脳会談でまとめられた「共同声明の内容履行に向け、米国は何もしいない」と指摘した。
米韓合同軍事演習や、北朝鮮への制裁強化についても批判した。
北朝鮮の非核化に向けた協議は、今年2月に開かれた2回目の米朝首脳会談が物別れに終わって以降、頓挫している。
北朝鮮は実務者協議の再開に前向きな姿勢を示しているが、日程や場所などの詳細は決まっていない。
トランプ米大統領は23日、金委員長との首脳会談について、次回開催に同意する前に、どのような成果が見込めるのかを知りたいと述べた。[nL3N26E45E]
KCNAが伝えた声明で同当局者は、ワシントンの政治家は北朝鮮が核兵器を放棄しない限り、明るい未来を手にできないとの考えに取りつかれており、北朝鮮への制裁が対話を促すというのは「ねじれた」見方だと指摘。
「米朝首脳会談は再開されるかもしれないが、両国の関係が大きく進展するかは疑問だ」と述べた。
ただ、トランプ氏の「政治的な感覚や決定は、前任者らとは異なる」とし、トランプ氏の「賢明な選択と大胆な決定」に期待したい意向を示した。
※内容を追加しました。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。