韓国大統領、新型肺炎で冷静な対応促す 検疫施設巡り抗議デモ

2020/01/30
更新: 2020/01/30

[ソウル 30日 ロイター] – 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を巡り、韓国の文在寅大統領は30日、恐怖に屈しないよう呼び掛けた。

武漢市には約700人の韓国人が滞在しており、退避に向けて30日午前にも第1便がソウルを発つ予定だったが、聯合ニュースによると、出発が遅れている。理由は不明だが、同日中に出発する見通しという。

文大統領は演説で「新型コロナウイルスからわれわれを守るのは恐怖心や嫌悪ではなく、信頼と協力だ」と述べ、「偽ニュース」が過度な不安を生み出していると非難した。

韓国では29日、政府が武漢からの帰国者の検疫に使用する予定の施設周辺で抗議デモが起き、デモ隊がトラクターを使って施設へのアクセスを阻止した。

政府は帰国者を少なくとも2週間、同施設に隔離することを提案している。

文大統領は、最初に退避させるのは症状のない人に限定し、退避後は隔離すると強調。「政府は施設の周辺住民が不安を抱かないよう緻密な措置を講じる」とし、住民の不安払しょくに努めた。

韓国は国内で4人の感染を確認している。

 

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Reuters
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