[ジャカルタ 5日 ロイター] – インドネシア統計局が発表した2019年第4・四半期のインドネシア国内総生産(GDP)は前年比4.97%増と、3年ぶりの低水準となった。
ロイターがまとめた市場予想は5.04%増だった。
2019年のGDP伸び率は5.02%。政府目標の5.3%に届かなかった。
米中貿易戦争を背景に世界経済が低迷し、商品輸出が伸び悩んだ。国政選挙で投資の決定が遅れたことも響いた。
中国で新型肺炎の感染が拡大しており、今年第1・四半期のGDP伸び率が一段と鈍化する可能性もある。
統計局によると、GDPの半分以上を占める家計消費も鈍化。衣料、携帯電話、乗用車、二輪車の販売が減少した。
GDP統計への市場の反応は薄い。
中銀は昨年4回にわたって計100ベーシスポイント(bp)の利下げを実施。中銀のペリー・ワルジヨ総裁は、あらゆる手段を活用して経済成長を下支えする方針を示した。総裁は2020年のGDP伸び率を5.3%と予想。政府目標に沿った水準となった。
インドネシアを訪れる外国人の約13%は中国人観光客。中国はインドネシアにとって最大の輸出先で、中国経済が鈍化すれば商品価格にも影響が及ぶ公算が大きい。
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