中国共産党はニセ情報で政権維持 9つの機関が言論統制関与=米上院委員会公聴会で専門家

2020/03/12
更新: 2020/03/12

米中経済安全保障調査委員会の副委員長ダン・ブルメンタール(Dan Blumenthal)氏は3月5日、米議会で開かれた公聴会で、中国共産党の発信するニセ情報と言論統制について意見を述べた。「中国共産党は真実が明らかになることは(体制に)危機を及ぼすと考えており、隠蔽工作に巨大なプロパガンダと検閲のシステムを構築した」と指摘した。

米シンクタンクのアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)アジア研究プログラム代表でもある同氏は、検閲に関わる中国共産党の9つの機関を挙げ、機能の異なるこれらの機関が検閲ルールの制定から違反者への処罰まで言論を統制していると述べた。

さらに、中国共産党は宣伝機関を利用して、米国を「倒すべき敵」との情報を流し、米国と同盟国の間に軋轢をもたらそうとしているとした。

ブルメンタール氏は上院外交委員会小委員会の「国務省と米国際開発庁(USAID)の管理、国際事業、二国間国際開発」の公聴会で発言した。米国は共産主義政権に苦しめられる中国人の味方になり、彼らに真相を知らせるべきだと述べた。

中国共産党の生存戦略

ブルメンタール氏は、中国共産党のニセ情報と検閲により世界の公衆衛生と安全は、危険に晒されていると語った。

「多数の医師、ジャーナリストや活動家たちは、今回のウイルスの深刻さや政府の無能さを明らかにしたが、声を消され恫喝を受けた」

ブルメンタール氏はさらに、中国共産党は米国のインフルエンザ流行に関する虚偽を宣伝しているとした。また、トランプ政権が中国への渡航制限を実施したことで「混乱を作り出し恐怖を広めた」と切り返した。

中国共産党は、国内最大のソーシャルサイト微博アカウントやウィーチャット(WeChat)のチャットグループを閉鎖している。ネットユーザーを処罰したり、政府対応を批判的に報道する記事を削除した。

ブルメンタール氏は、「中国共産党は、国民が台湾や香港、西側社会の自由と民主主義について知ることを許可していない。また、党は、ウイルス発生の隠蔽から経済の急激な減速まで、どんな統治の失敗も認めない」と付け加えた。

公聴会では、中国で検閲を行う9つの機関が紹介された。

1.新聞出版総署(GAPP)発言制限を発動する

2.広播電影電視総局(SARFT)中国で放送されるラジオ、映画、テレビ番組のコンテンツを管理する

3.情報産業部(MII)電気通信、ソフトウェア産業、およびインターネット関連サービスを監督する

4.国務院情報局(SCIO)中国メディアのグローバル化を促進し、オンラインで公開されるニュースの内容を制限する

5.中国共産党中央委員会(CPD)宣伝部 GAPPおよびSARFTと協力して出版物の内容を監視する党組織

6.公安部(MPS)インターネットコンテンツを監視および検閲し、違反者を処罰、逮捕する

7.税関一般管理部門 海外から入る書籍、ビデオなど情報を没収する

8. 国家保密局(SSB)国家秘密法を施行し、党の嫌うコンテンツを公開した人を罰する

9.司法機関 直接言論統制を行っていないが、違反者に有罪判決を言い渡す

「見ての通り、中国共産党は真実を非常に危険なものと見ているため、大規模な宣伝と検閲機関を必要としている。中共ウイルス、1997年の鳥インフルエンザ、2003年のSARSなどの危機が発生するたび、国民は問題の深刻さを決して知ることができない」とした。

「中国共産党は、巨大な「ニセ情報製造機」を通して世界を支配する勢力としてのまっとうな地位に就く機会をうかがっている。そのため『負かさなければならない敵』として、米国を攻撃する」と述べた。

中国は数十年来、米国に「政治戦争」を仕掛けていると同氏は指摘する。米国と盟友の関係を離間することは共産党の重要戦略の一つだという。盟友国が経済的に米国に過剰に依存していると宣伝し、盟友関係の脆弱性を強調している。「日本はいつもそのターゲットになっている」

これらの言論は中国語と英語で人民日報やチャイナデイリーなどの官製メディアに発表されている。同氏は、米政府がもっと多くの中国メディアを外国代理人に指定する必要があると提言した。

中国の偽情報は自国民と海外政府に向けて行われているとブレメンタール氏は分析する。「米政府は中国語でもっと発信すべきだ。共産党統治の真実を伝え、中国人が真相を知るようにわれわれはサポートしなければならない」

(翻訳編集・佐渡道世)

 

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