大紀元時報

カナダの研究プロジェクトに武漢ウイルス研究所が参加 批判の声も

2020年04月21日 20時53分
武漢ウイルス研究所。2020年4月17日撮影(Photo by HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)
武漢ウイルス研究所。2020年4月17日撮影(Photo by HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)

中国の武漢ウイルス研究所は、カナダ政府が出資した中共ウイルス(新型コロナウイルス)の研究プロジェクトに参加することが明らかになった。同研究所は中共ウイルスを流出させたとの疑惑をもたれている。

カナダ政府は4月中旬、中共ウイルスの研究に2700万カナダドル(約20億5843万円)を投じると発表した。このうちの82万8046カナダドル(約6317万円)は、アルバータ大学の研究員・樂曉春(Le Xiaochun)氏に支給された。同氏は、短時間に中共ウイルスを検出する技術を開発している。

カナダ政府の声明によると、この開発チームはアルバータ大学、カナダ食品検査庁(CFIA)と武漢ウイルス研究所のウイルス学専門家や化学研究者、医療専門家などで構成される。さらに、武漢ウイルス研究所のチームが「プロジェクトを統率している」とした。

カナダ野党の保守党党首アンドリュー・シーア氏の報道関係秘書、デニス・シエレ(Denise Siele)氏は大紀元の取材に対して、武漢ウイルス研究所の専門家がカナダの研究プロジェクトに招かれたことについて、「われわれは首相と担当大臣にその対応を質疑する機会を確保する必要がある」と述べた。

同氏によると、数週間前にカナダの記者が、パトリシア・ハイデュ保健相に、中国当局が提供した情報の信ぴょう性について質問したところ、同保健相に「陰謀論を拡散している」と注意された。

保守党は現在、野党議員が政府の感染拡大対策について質疑できるよう、週3回の国会本会議を開催することを求めている。

カナダ在住の中国人時事評論家、盛雪氏は、武漢ウイルス研究所の研究員がプロジェクトに参加することは「殺人事件の被害者が、容疑者に事件解明の協力を求めることと同じだ」と指摘した。

現在、世界中に甚大な被害をもたらしている中共ウイルスは「武漢ウイルス研究所の研究員が感染し、外部に広まった」との見方が出ている。米トランプ政権は調査すると明言している。

かつて中国人研究者がスパイ行為

昨年7月、カナダ・マニトバ州ウィニペグ市警察当局は、同市にある国立微生物研究所(NML)に勤務する中国人女性研究者らを逮捕した。逮捕された邱香果(Xiangguo Qiu)は国際的に名を知られるウイルス学の専門家で、スパイ行為を働いたとみられた。

カナダメディアの報道では、邱香果は武漢ウイルス研究所の管理下にあるP4(バイオセーフティレベル4、BSL4)実験室を頻繁に訪ねた。2017~18年までの間だけでも、邱は5回訪問した。カナダ政府が公開した捜査資料の一部では、第3者(資料では黒く塗りつぶされた)が邱の旅費を支払ったことがわかった。邱の協力で、武漢P4実験室は2017年1月にBSL4の認証を獲得した。

盛雪氏は、邱の逮捕後も、カナダ政府が中国当局の研究機関と共同研究を行う背景には、「中国当局によるカナダ政界への影響力拡大」があるとの認識を示した。

「カナダは超大国ではないが、米国の最重要な同盟国だけではなく、地理上も米国と隣接していることから、中国当局はカナダを取り込む重要性をよくわかっている」

盛氏は、中国共産党政権はカナダの社会全体を対象に、長い間浸透工作を行ってきたとした。「中国共産党支配下のメディアをカナダに進出させただけでなく、政治・経済・文化・教育など各分野に中国共産党の人員を送り込み、資金を提供した」

カナダ政府は2018年12月、米政府の要請で、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)を拘束した。この際、カナダのジョン・マッカラム駐中国大使は、孟氏への擁護を示す発言をした。発言が波紋を呼んだため、トルドー首相は2019年1月下旬に、マッカラム駐中国大使を解任した。

盛氏は「当時のマッカラム氏の発言と、最近の保健相の中国当局を支持する姿勢は非常に無責任だ」と非難した。

(記者・周行、翻訳編集・張哲)

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