カナダ連邦裁判所、海外華僑管理する中国政府機関をスパイ組織と認定 

2022/02/26
更新: 2022/02/26
コメント

カナダ連邦裁判所は1月、中国国務院僑務弁公室の元幹部と妻の移民申請を却下した移民局の判断は合法だとする判決を下した。連邦裁判所は、僑務弁公室が「カナダの利益に反する」諜報活動に携わっていると判断した。

僑務弁公室は、中国国務院の海外の華僑・華人対策を担当する部署である。

元幹部は夫婦で移民申請を行ったが、カナダ移民局は、元幹部が僑務弁公室に20年間勤務し高級幹部だったことを理由に申請を却下した。

カナダの法律では、スパイ活動に関与しカナダの国益に損害をもたらす組織のメンバーの移民を禁止している。移民局は、僑務弁公室はこの法律の規制対象に該当すると判断した。

元幹部夫婦は移民局の判断に不服があるとして、カナダ連邦裁判所に司法判断を求めた。

バネッサ・ロチェスター連邦判事は、僑務弁公室が「カナダの利益に反する」スパイ活動に従事しているという移民局の見識には十分な根拠があるとして、移民局の判断を支持する裁決を下した。

カナダ紙ナショナル・ポストによると、駐中国カナダ元外交官で、マクドナルド・ローリエ研究所(MLI)の上級研究員であるチャールズ・バートン氏は、僑務弁公室は長年、カナダで中国系市民を監視するなど強い影響力を発揮してきたが、カナダ当局はこの問題に触れることはなかったとして連邦裁判所の判決を評価した。

同氏の話では、カナダ安全情報局(CSIS)も連邦警察もこれまでに、中国共産党組織の干渉活動について連邦政府に報告してきたが、政治家は両国の貿易関係へのマイナスの影響を恐れて、情報を抑え込んでいた。

トロントの中国民主化団体の元幹部・関卓中氏は、連邦裁判所の判決を歓迎した。

関氏はナショナル・ポスト紙の取材に対して、中国共産党がカナダで反体制派を抑圧しスパイ活動を繰り広げているという事実から「これ以上目をそらしてはならない」と語った。

3年前、僑務弁公室は海外でのプロパガンダを統括する中共中央統一戦線工作部に統合された。 オーストラリアの中国問題専門家アレックス・ジョスク氏は、共産党政権が海外で影響力を拡大するために「より多くの資源」を投入していることを意味すると分析した。

(翻訳編集・叶子静)