大紀元時報

〈オピニオン〉主流メディアに騙された1年を振り返る

2021年03月15日 10時47分
2021年4月2日 米ワシントンDC。 マスク替わりにバンダナで顔を覆う女性 (Kevin Lamarque/Reuters)
2021年4月2日 米ワシントンDC。 マスク替わりにバンダナで顔を覆う女性 (Kevin Lamarque/Reuters)

新型コロナウイルスの流行が始まって、約1年が経った。政治家は主流メディアを通じて国民の恐怖を煽り、アメリカ社会に劇的な変化をもたらした。人は恐怖に陥ると、安心と引き換えに自分の権利を犠牲にしようとする。これを熟知している政治家は、偽りのストーリーを執拗に宣伝し、思惑通りのシナリオを実現させた。平時において、冷静かつ合理的な議論が行われていれば、決して起こり得ないシナリオである。

メディア主導の「現実」と本当の「現実」

人々が認識している「現実」は、しばしば事実とかけ離れていることがある。主流メディアの報道が中立的ではなく、偏っているからだ。多くのメディアも、自社の報道が偽りであることを十分に認識している。彼らの目的は「政治的に正しい」結果を導くことであり、正確な情報を伝えることではない。彼らはジャーナリストというより、プロパガンダの専門家と呼べるだろう。

ここ1年間、主流メディアが報道してきた偽りのストーリーを幾つか挙げてみよう。

毎年、警察は丸腰の黒人男性を何千人も殺している

「アメリカでは毎年1000~10000人の武器を持たない黒人男性が警察に殺されている」というストーリーがニュースを賑わせたが、これは事実ではない。

アンティファやBLM運動に詳しいジャーナリストのアンディー・ノー氏によると、2019年、アメリカの警察によって殺害された丸腰の黒人男性は27人だった。1000~10000人という数字は、アンケート調査に応じたリベラル派の半数近くが推定した人数であり、事実とは異なる。偏ったメディアがこの数字を拡散し、それに乗じたBLMやアンティファが暴動を扇動したとノー氏は指摘する。

驚くことに、暴動が発生した自治体が懸命に秩序を取り戻そうとする中、メディアは警察の予算削減を支持する報道を繰り返した。実際、警察の予算削減に踏み切った都市もある。しかし、入手可能なデータを調べる限り、アメリカの警察官による丸腰の黒人男性の殺害は100人を超えた年はなく、1000人は尚更だ。

アメリカ人の多くが偽りのストーリーに騙されたと気づく頃、活動家たちは政治的な野望をほぼ達成しているのである。

マスクは効果がない(しかし今は効果がある)

エリート層がついた最大の嘘の一つは、マスクの効果と義務化である。ジェローム・アダムス医務総監と感染症の権威アンソニー・ファウチ博士は当初、「マスクはコロナウイルス感染予防には役立たない」と述べていたが、後にその主張を撤回した。

発言撤回の理由について、ファウチ博士は「最前線の医療従事者にマスクが回らないことを懸念した」と弁明している。買い占めを防ぐという、善意にもとづいた発言だったらしい。今はマスクの在庫も十分だから、文句を言わずにマスクを着けなさいということだろう。

コロナ治療とヒドロキシクロロキンを巡る論争

トランプ大統領がヒドロキシクロロキンの薬効に言及したとたん、主流メディアによる猛攻撃が始まった。この薬の危険性が繰り返し強調され、トランプ氏が「消毒液の直接注射を提唱した」という偽りのストーリーまで加えられた。彼は決してそんなことを言っていない

ヒドロキシクロロキンはマラリアの予防や関節リウマチの治療薬として、1950年代から世界中で処方されてきた薬である。メディアがこの薬を危険視した結果、医師はこれを処方することさえできなくなった。

ヒドロキシクロロキンをめぐる混乱の一因は、メディアが重症のコロナ患者に投与しても効果がないと報道したことである。これは「奇跡の治療薬」ではないかもしれないが、当初トランプ大統領や多くの医師たちが支持したのは、感染初期に服用すれば効果があるという研究結果である。

トランプ大統領が1月6日の演説で「暴動」を起こした

「トランプ大統領が1月6日の暴動を扇動した」という報道も、主流メディアが熱心に推進する偽りのストーリーである。トランプ大統領が支持者たちを唆し、連邦議会議事堂を襲撃させたというシナリオだ。

この穴だらけのストーリーを根拠として、民主党はトランプ氏を訴追し、上院で弾劾裁判という茶番劇を演じた。トランプ氏には無罪評決が下った。

ジョージ・オーウェルの『1984年』が進行中

トランプ氏はホワイトハウスを去ったが、アメリカ人の多くは指導者を無条件に信じるよう躾けられた。指導者の主張がいかに馬鹿げていようと、全く矛盾していようと、人々は盲信するよう条件づけられた。

まさにジョージ・オーウェルの小説、『1984年』がアメリカで進行中である。「党」が今日、国民に伝えているニュースが「真実」である。党が以前に語った内容と矛盾していても、それは重要ではない。国民はそれを忘れればいい。

党がマスクは効くと言えば、国民は黙ってマスクを着ければいい。党がマスクに効果はないと言えば、マスクを外せばいい。

これが今のアメリカの現状である。アメリカ人は完璧な服従者となり、従うように躾けられた。国民は今、党を愛している。まさに『1984年』に登場する国民がビッグブラザー(小説に出てくる独裁者)を愛しているように。『1984年』はもはや小説ではない。我々は今、その中で生きている。

アメリカ人がビッグブラザーの嘘に気づくまでに、どれだけの時間がかかるのか。アメリカ人が「党」に従わなくなる日は、果たしてやってくるのか。これが唯一の問題である。

(文・Brian Cates/翻訳編集・郭丹丹)


執筆者:ブライアン・ケーツ

米テキサス州を拠点とする作家。主な本は『Nobody Asked For My Opinion … But Here It Is Anyway!』。

※寄稿文は執筆者の見解を示すものです。

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