高市首相が、岡田克也議員の質疑に答える形で「中国が台湾に武力攻撃を行えば、日本にとって存立危機事態となり得る」と述べてから、日中の間で論戦が繰り広げられている。
そうした中で元参議院議員の柳ヶ瀬裕文氏が自身のチャンネル「やなチャン!」で、中国の投稿者がSNS上で日本への支持と評価を示している投稿を紹介し、話題を呼んでいる。その中国の投稿者は自らを中国人であると明かした上で「日本を支持し、日本を愛している」と述べたという。そしてその投稿者は日本の首相である高市首相を称賛する声が中国国内で上がっていることに驚きを示している。
投稿者は、能登半島地震で被災した石川の現地において、高市首相が腰を下ろした高齢の男性の前に膝をつき、握手を交わす姿を捉えた写真に驚きを覚えたようだ。
現在、中国では不動産不況や外需減速、デフレ圧力、民間投資の弱さが叫ばれ、急速な少子高齢化と人口減少に加え、若年失業率の高さや「躺平(寝そべり)」に象徴される将来不安、労働・年金・土地収用を巡る抗議行動の増加している中、政府幹部や役人の腐敗、不作為がSNS上でも連日ホットな話題となっており、当局はその度に投稿を削除し「何も問題は起こっていない」ように装ってはいるが、その事が国民の潜在的な不満を蓄積させている。
中国人投稿者はこの場面について、国家の指導者が国民を「家族の長老のように扱っている」と受け止め、「非常に感動的で心を打たれる」と率直な感想を記している。自身が独裁的な体制の下で育ったからこそ、このように国民に近い姿勢を示す国家指導者を見たことがないとし、日本の政治文化との違いを強調した。
さらに投稿者は、日本を「本当に偉大な民主国家」と評価し、大和民族および日本国民についても「偉大で友好的な民族」であると表現している。これらの言葉は、特定の政策や外交姿勢ではなく、政治指導者と国民との距離感に対する評価として示したものだった。
柳ケ瀬裕文氏は、首相や政治家が国民に近づき、目線を合わせて話をする姿は、日本においては「極めて当然の光景」であり、特別な演出ではないと指摘した。一方で、独裁体制を含む多くの国々から見れば、そのような行動は「考えられないこと」であり、日本の政治文化の特徴が際立つ場面であると述べた。
柳ケ瀬氏は、日本がこうした姿勢を自然なものとして保ち続ける限り、国際社会から尊敬を集める国であり続けるとし、日本人はその点に静かな誇りを持つべきだと語っている。また、今回の投稿を行った中国人について、中国国内の言論環境を踏まえれば、相当の勇気を要する行為であり、今後厳しい状況に置かれる可能性も否定できないとして、懸念を示した。
中国国内ではSNSの監視も強く、こうした投稿一つでも行方不明になるようなケースも少なくない。現在の中国人の不幸は共産党という邪悪な政党を蔓延らせてしまったことだ。しかし今回の存立危機の騒ぎの中でも、マスコミをはじめとして、中国共産党の言葉が是だとする主張が拡散されている。
有村治子議員は京都大学院教授の藤井聡氏の番組「東京ホンマもん教室」の中で、高市発言が原因で日中関係が崩れたというのは「正に中国の主張だ」と述べた上で「あたかも高市発言が問題であるかのようにして日本の世論を分断させたいという中国の意図を見抜かねばならない」「この認知戦に負けてはならない」と訴えている。
大紀元の社説「共産党についての九つの論評」では次のように記している。
「共産党の本質はほかでもなく、人類に危害を与える邪教なのである」(【第八評】中国共産党の邪教的本質)
「共産党の目標は明確である。それはつまり、政権を奪取し維持することであり、社会権力の絶対的独占を享受することである」(【第一評】共産党とは一体何ものか)

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