米ロ当局者が来週協議、IT企業へのサイバー攻撃巡り

2021/07/07
更新: 2021/07/07

[ワシントン 6日 ロイター] – 米フロリダ州に拠点を置くIT企業へのランサムウエア(身代金要求型の不正プログラム)攻撃で国内外に被害が広がった問題で、米国とロシアの当局者らが来週、協議することになった。ホワイトハウスのサキ大統領報道官が6日、明らかにした。

攻撃を受けたのはIT企業「カセヤ」が企業向けに提供しているソフトウエアで、被害は世界の中小企業数百社に及ぶとみられる。カセヤはこの日、米国内の重要インフラに対する脅威はなかったと表明したが、標的となったソフトは企業のバックオフィスのシステム運用保守を代行するマネージドサービスプロバイダー(MSP)に利用されており、国外への影響が一段と深刻となっている。

バイデン米大統領は記者団に対し「米企業への被害は最小限にとどまっているもようだが、われわれは情報収集を続けている」と語った。その上で「われわれの対応能力に満足している」と述べた。

スウェーデンでは800店のスーパーの多くが営業停止となり、まだ完全復旧していない。ニュージーランドでは11の学校や幼稚園が被害を受け、ドイツではITサービスプロバイダー3社を含め数百社が影響を受けたもようだ。

ランサムウエアによるサイバー攻撃を巡っては、今年に入り米パイプラインや食肉加工大手が相次いで被害に遭っており、ロシア系組織の関与が疑われている。

Reuters
関連特集: 国際