米当局、ワクチン未接種者の死者増加に警鐘 世界でデルタ株主流に

2021/07/19
更新: 2021/07/19

[16日 ロイター] – 米保健当局者は16日、インドで最初に検出された感染力の強い新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」が世界で主流になっており、米国ではワクチン未接種者の間で死者が拡大していると警鐘を鳴らした。

米疾病対策センター(CDC)のワレンスキー所長によると、国内の新型コロナ感染者数は前週比70%、死者は26%それぞれ増加した。感染はワクチン接種率の低い地域で目立ち、ここ数カ月、減少傾向にあった国内感染者数は再び増加に転じている。

1日当たりの感染者数は7日平均で2万6000人と、6月に記録した低水準の1万1000人から倍増超となっている。

ワレンスキー所長は、コロナ感染による入院者の97%がワクチン未接種者と指摘。「ワクチン未接種者の間でのパンデミック(世界的大流行)になりつつある」と警告し、ワクチン接種を受けるよう呼び掛けた。

ホワイトハウスの新型コロナ対策調整官を務めるジェフ・ザイエンツ氏によると、ワクチン接種率が平均を下回るアーカンソー、フロリダ、ルイジアナ、ミズーリ、ネバタ各州での感染者増加が顕著で、新規感染者の5人に約1人がフロリダ州で確認されているという。

米政権の首席医療顧問を務める感染症の専門家アンソニー・ファウチ氏は、デルタ株が世界約100カ国で確認されたとし、「手ごわい変異株への対応を迫られている」と述べた。

Reuters
関連特集: 国際