大紀元時報

習指導部、傅政華・公安省次長を摘発 「周永康らの弊害を徹底的に取り除く」

2021年10月6日 16時42分
中国当局は10月2日、傅政華・前司法相を重大な規律違反で調査していると発表した(大紀元資料室)
中国当局は10月2日、傅政華・前司法相を重大な規律違反で調査していると発表した(大紀元資料室)

中国の習近平指導部は、司法や警察を所管する政法部門に対する締め付けを強化している。共産党中央規律検査委員会は2日、重大な規律違反や違法行為の疑いがあるとして、司法相や公安省(警察当局)次官などを歴任した傅政華氏(66)を調査していると発表した。

傅氏は2010~15年2月まで、北京市公安局の党委員会書記、副局長、局長を務めた。15年1月~18年2月まで、公安省次官、共産党中央政法委員会委員などに就任していた。同時期に、傅氏は伝統気功グループである法輪功への弾圧専門機関「中央610弁公室」の主任も兼任した。同氏は警察当局と「610弁公室」の長として、法輪功学習者らの迫害を主導し、各地の学習者に対する拘束、嫌がらせ、拷問について直接指示した。同氏はまた、15年7月の人権派弁護士らの一斉拘束を命令した。

18年3月~20年4月まで、傅氏は司法省党組副書記、司法相に起用された。20年5月以降は、全国政治協商会議の社会および法制委員会の副主任を務めていた。

傅氏は中国共産党内の江沢民派閥のメンバーとみられ、14年に失脚した周永康・前政治局常務委員の側近と考えられた。

中国国内では、12年の党大会前に、傅政華氏が失脚するという噂がすでに取りざたされていた。同党大会後に発足した習近平政権は、反腐敗キャンペーンの中で江沢民派のメンバーである周永康らを粛清したが、傅政華氏は失脚を免れた。当時、傅氏は習近平陣営に寝返ったとの憶測が広がっていた。

香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの13年10月21日の報道では、習近平氏は、周永康の腐敗行為を捜査する特別チームを立ち上げた。このチームの責任者は、公安省次官兼北京市公安局長の傅政華氏だった。捜査チームは直に習近平氏に報告できるという。

 

前兆

習近平指導部の反腐敗キャンペーンで周永康が拘束され、無期懲役を言い渡されて以降、政法部門の高官は相次いで粛清された。近年、公安省次官だった孟宏偉氏や孫力軍氏らが権力の座から追われた。

共産党中央規律検査委員会は20年4月19日、孫力軍氏を重大な規律違反で調査していると公表した。その翌日の20日、傅政華氏は司法相兼司法省党組副書記を離任した。同月29日、習近平氏の側近である唐一軍・元遼寧省長が、司法相に就任した。

米ラジオ・フリー・アジアは当時、香港人時事評論家の桑普氏の話を引用し、習近平氏は側近を重要ポストに登用することで、自身の権力基盤を強化する狙いがあるとした。唐一軍氏は、習近平氏が2002~07年まで浙江省トップを務めた当時の部下だった。桑普氏は、周永康氏に近い傅政華氏は、習近平氏にとって「排除の対象である」と指摘した。

弊害

習近平当局は今年に入ってから、政法部門に対する取締りを一段と強めている。このほど、中国公安部門は相次いで関連会議を開催した。9月1日、公安省や党中央規律検査委員会の駐公安省規律検査チームなどが共同で会議を開いた。趙克志・公安相兼国務委員は会議で、「周永康らが残した弊害をなくし」、「顕在化していない、政治的な危険を断固と取り除いていく」と発言した。

同月3日、全国公安部門教育整頓領導小組弁公室も、各地の公安部門幹部を召集し、北京で会議を開いた。王小洪・公安省党組副書記は「周永康らの弊害を徹底的になくせ」と再三に指示した。

また、習当局は同月上旬、政法部門監督検査チームを最高裁、最高検、国家安全省、司法省、党中央政法委員会、公安省にそれぞれ派遣した。

党中央規律検査委員会は30日、公安省次官だった孫力軍氏について、最も重い処分である党籍はく奪と公職追放を科すると発表した。声明は、孫氏は「徒党を組み、個人的な勢力を伸ばし、利益集団を形成した」「(この勢力は)重要な部門を支配し、党内の団結と統一を破壊し、政治の安全に重大な危害を加えた」と痛烈に批判した。

10月2日、同委員会は傅政華氏を取り調べていると公表した。現時点で、傅氏と孫氏の失脚との関係性はわかっていない。
 

(翻訳編集・張哲)

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