岸田文雄総理大臣(Photo by Du Xiaoyi - Pool/Getty Images)

岸田首相、米豪首脳と相次ぎ電話会談 日豪は円滑化協定の早期合意で一致

岸田文雄首相は政権発足早々、米バイデン大統領と豪モリソン首相とそれぞれ首脳電話会談を行った。バイデン大統領と、日米同盟を一層強化して抑止力・対応力を一層強化することで一致した。岸田首相はモリソン首相に対して、豪英米の新たな安全保障協力であるAUKUS(オーカス)創設を歓迎する意向を伝えた。

米豪首脳との電話会談は5日朝と昼にそれぞれ行われた。

岸田首相は、日米同盟が日本外交・安全保障の基軸であることに変わりはないと伝えた。これに対して、バイデン大統領は、総理就任と政権発足に祝意を述べた。両首脳は、日米同盟を一層強化して「自由で開かれたインド太平洋」の実現を通じ、地域及び国際社会の平和と安定に取り組んでいくことで一致した。

外務省によると、バイデン大統領からは日米安全保障条約を含む対日防衛コミットメントについて「力強い発言」があった。ホワイトハウスの発表によれば、大統領は「向こう数年間にわたり日米関係を強化していきたい」と述べた。

岸田首相は拉致問題について、即時解決に向けて引き続きの理解と協力を米国に求めたところ、支持を得たという。

バイデン大統領会談ののち、岸田首相はオーストラリアのモリソン首相とのテレビ会談を行った。豪メディアによると、モリソン首相は岸田首相の就任に祝意を述べ、退任した菅前首相には「親愛なる友人であり、偉大な指導者だ。惜しまれる」と話したという。

両首脳は、両国間の安全保障・防衛・経済分野の協力を深め、「自由で開かれたインド太平洋」の実現のために連携していくことで一致した。両国は昨年11月、自衛隊と豪軍の相互訪問時の法的枠組みを定める「円滑化協定」に大枠で合意している。

豪紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビューが伝えたモリソン首相官邸の資料によれば、両首脳は「近いうちに」直接会って、長い間待ち望まれた軍事協力を可能にする円滑化協定に署名したいと考えている。

同紙は山上伸吾駐豪大使の話として、両国が戦略的利益を共有していることから、岸田首相がオーストラリアを最初の海外訪問先の一つとすることが予想されると述べた。

日豪両国は、クアッドの4カ国を含め同盟国・同志国との連携を更に深めていくことを確認した。岸田首相からは、豪英米の新たな安全保障協力であるAUKUS(オーカス)創設に歓迎の意を伝えた。

また、岸田総理大臣から、北朝鮮による最近の核・ミサイル活動は、日本や地域、国際社会の平和と安全を脅かすものであると述べつつ、豪州の「瀬取り」対応を評価した。その上で、両首脳は、拉致問題を含む北朝鮮への対処も連携していくことで確認した。

(佐渡道世)